あらゆる立場の人が読んでもためになる社会人必読の書

『これからの時代のリーダー論』著者:山川博史

「終身雇用」「年功序列」「大企業=安定」という図式が崩壊した最近の就職事情。大卒の新入社員は3年で3割辞めるなど、社会情勢や働くスタンスは大きく変化している。しかし、チームのマネジメント方法は昔から変わらず、旧来のパワーマネジメントがそのまま受け継がれているのが現状で、それでは今の20代の部下・スタッフはついてこないと著者はいう。同書は、そんな最近の時流の中で実践的にあらゆるリーダーの中で育まれた「ソフトマネジメント」という手法のリーダー本。より丁寧で、より個人的で、よりそばに寄り添うマネジメント法なので、内気で陰気な人でもリーダーになれる、リーダーシップは必要のない方法だ。具体的には、旧来型のパワーマネジメントとは、「自分目線の」マネジメントで、飲み会で自分の失敗談を話し部下を励まそうとしたり、育てるためにレベルの高い仕事を振ったりするというもの。それに対しソフトマネジメントとは「部下と同じ目線に立った」マネジメントで、部下の悩みを解決しようと思わないとか、仕事は小さいことから任せていくというもの。その大前提を踏まえ、コミュニケーションの仕方、部下への正しい仕事の任せ方、モンスター部下への対処法などをわかりやすく解説している。現在リーダーとして部下やスタッフを抱えている人やリーダーになったばかりで途方にくれている人はもちろん、部下の立場の人が読んでもためになる社会人必読の書。



『これからの時代のリーダー論』
【著者】山川博史【定価】本体1300円(税別)【発行】サンクチュアリ出版