兄弟対決制し卜部功也がK-1-60㎏初代王座獲得
「K-1 WORLD GP2015 IN JAPAN~-60㎏初代王座決定トーナメント~」が18日、東京・国立代々木競技場第二体育館で行われた。世界のトップレベルの8選手が参加したトーナメントの決勝は卜部功也vs卜部弘嵩の兄弟対決となり、弟・功也が3R判定で勝利を収め、-60㎏の初代王座に就いた。
功也は1回戦、準決勝とほぼ無傷で乗り切ってきた。一方、弘嵩は準決勝でハビエル・エルナンデスと延長にもつれ込む死闘の末の大逆転勝ち。エルナンデスのローキックで大きなダメージを背負っての戦いとなった。
功也はその足をローキックで蹴りまくる。すぐに踏ん張りが利かなくなった弘嵩だが、コーナーやロープを背負い、巧みにディフェンス。エルナンデスを倒した一瞬のパンチで逆転を狙う。しかし2R終了時には自力で歩いてコーナーに戻れないほどのダメージの弘嵩に功也を倒すまでの力は残されていなかった。
試合後、功也は「いつも僕は兄の背中を見て育ってきました。まだまだ未熟ですけど、これからは兄の後ろではなく、兄弟横に並んで、このK-1を盛り上げていきたいと思っています」と挨拶。
試合後の会見では「もちろんこのままじゃ終わらないですよ」という弘嵩に対し、功也は翌日の一夜明け会見では「これでおしまいです」と話した。
スーパーファイトでは昨年11月に行われた「-65㎏初代王座決定トーナメント~」を制したゲーオ・フェアテックスと木村“フィリップ”ミノルが対戦。木村が最終ラウンドにダウンを奪い、2-0の判定で勝利を収めた。木村はトーナメントでは1回戦で敗退しているのだが、前田憲作プロデューサーの「何かをやってくれる選手」という大抜擢にこたえた形。試合前のビッグマウスが恒例となっている木村は今回も言いたい放題だったが、試合後のリングでは「死に物狂いで頑張った。2カ月じゃ差は縮まらないとか、絶対無理と言われました。でも絶対に不可能なことでも、自分と向き合って一生懸命練習すれば勝てると証明したかった」と一瞬感極まる場面も。しかし最後は「これからは俺の時代。これから格闘技界盛り上げるから安心してついてこい!!」と締めた。
K-1 MAXの中心選手で今回満を持してのK-1凱旋となった佐藤嘉洋。その佐藤は2年前にKO負けを喫したサニー・ダルベックと対戦。3Rでは決着がつかず、延長にもつれこんだが、ダルベックが2度のダウンを奪いKOで佐藤を沈めた。
今後のK-1は4月19日に「K-1 WORLD GP 2015 ~-55kg初代王座決定トーナメント~」、7月4日に「K-1 WORLD GP 2015 ~-70kg初代王座決定トーナメント~」がともに東京・国立代々木競技場第二体育館で行われる。