K-1-55㎏トーナメントで武尊が優勝

「K-1 WORLD GP2015 IN JAPAN~-55㎏初代王座決定トーナメント~」が19日、東京・国立代々木競技場第二体育館で行われた。日本人4選手、海外の強豪4選手の計8選手が参加したトーナメントの1回戦はすべて日本人選手が勝利し、準決勝は瀧谷渉太vs武尊、大雅vs寺戸伸近の組み合わせ。改めてこの階級での日本人選手の層の厚さを証明した。
 決勝に勝ち上がったのは武尊と大雅。昨年11月のK-1で行われたワンマッチの再戦となった。
 武尊は1回戦でロシアのアレクサンダー・プリリップを2RKO、準決勝では瀧谷を1RKOで下し、ダメージを最小限に留め決勝へ。
 対する大雅は1回戦でオランダのソフィアン・エラージと接戦の末、判定勝利。準決勝では寺戸に2RKOで勝利を収めたものの、互いにローキックを放ち合う消耗戦を展開したうえでの勝ち上がりだった。
 決勝ではスタミナに不安にある大雅が序盤から攻勢に出るが、しのいだ武尊が右ヒザから左右のフック、右ストレートでダウンを奪う。そして立ち上がってきた大雅をコーナーに詰め、パンチとヒザでラッシュをかける。ステンディングダウン、もしくはそのまま試合が止められてもおかしくない猛攻だったが、大雅はがっちりガードを固めしのいだ。
 2R以降も、大雅は驚異の粘りを発揮し、武尊を追い込む場面も作ったが、3Rにも武尊が左フックでダウンを奪い大差の判定で勝利を収め、優勝を果たした。

 この日はトーナメントのほかにも注目のワンマッチが多数ラインアップされた。なかでも大きな衝撃を与えたのが-65kg FightのHIROYAvs木村“フィリップ”ミノルの一戦。互いの戦いへのポリシーの違いもあり、戦前から舌戦を繰り広げてきた両者。序盤こそHIROYAがローキックでペースを握ったように見えたが、それもつかの間。木村が左ジャブからの右ストレートで1回目のダウンを奪うと、右フック、そして左フックで計3度のダウンを奪い、1R2分45秒でKO勝ち。ともに昨年の-65kgトーナメントに出場の実力者ではあるが、このところの勢いの差が如実に表れた。
 木村は1月のゲーオ・フェアテックス、この日のHIROYAと続けて強豪を撃破。
 試合後は「今のK-1は階級がいくつもあるんで各階級にスターがいるけど、俺が盛り上げます。K-1復活!」とアピールした。