浅田真央「試合が恋しくなった」
女子フィギュアスケートの2010年バンクーバーオリンピック銀メダリストで世界選手権でも3度の優勝を誇る浅田真央が18日、現役続行の意思を正式に表明した。
浅田は昨年3月の世界選手権に優勝後、休養を発表していた。
この日は自身が主演するアイスショー『ザ・アイス』の発表会見に登壇。会見自体はイベントのものとあって、事前にブログで現役復帰への意思を表明していた浅田はショーの話がひと段落ついたところで進退について言及。
「1年間、休養してきて自然と試合が恋しくなった。達成感を得たいと思い始めた」と語った。自らの去就を決断するにあたり、元世界女王の伊藤みどりさんにも相談。「継続は力なり。自分がやりたいと思ってもやれないときがある。やりたいと思ったらやったほうがいいよ」とアドバイスを受けたことを明らかにした。
浅田は休養期間中も自身の進退について「ハーフハーフ(半々)」と揺れる心境を説明してきたが、今月に入って佐藤信夫コーチの下で現役続行を視野に練習を再開。「100%復帰するつもりでやってきた」という。
当初はソチ五輪シーズンを「最後の1年」と位置づけ、五輪直後に日本で開催された世界選手権で3度目の優勝。この時点では「やりきった気持ちが大きく、その後はスケートをやりたいとは思わなかった」と、一時は引退に気持ちが傾いたことも打ち明けた。
しかし、本格的な練習から離れる期間が長くなるにつれ、「やっぱり自分にはスケートが欠かせない」と心境が次第に変化。「練習を重ねていくうちに、試合に出たい、スケートをやりたい気持ちがあって、最終的に自分で決めた」と気持ちが固まったという。
リンクへ戻るに際し、自身に課したのはトップレベルの滑り。「最低でも(優勝した)昨年の世界選手権のレベルまで持っていかないと」と話す。現段階では復帰戦は未定。27歳で迎える3年後の平昌五輪については「今の時点では考えられない」と慎重な姿勢を見せた。