観光、グルメ、温泉 夏の日光遊び三昧!

夏休み、ずっと都心にいたくはないけど、長旅はおっくうだというズボラな人におススメなのが、都心からのアクセスもよく、観光、グルメ、アクティビティとお楽しみ満載の日光。もちろん日光といえば、鬼怒川や川俣、湯西川など有数の湯処でもある。今回は湯西川温泉周りのスポットと、自然の中でくつろげる宿をご紹介。

 浅草から東武特急きぬで約2時間。鬼怒川温泉駅に着いて、まず向かったのは「道の駅・湯西川」。ここから出発する水陸両用バスで行くダックツアーに参加するのだ。バスに乗り込むと窓はなくバスの中を抜ける風が心地いい。しかし、湯西川ダムに向かって、徐々にダム湖が近づくと、こんなにフルオープンで大丈夫かと不安がよぎる。そんなことを思っているうちに、バスはダム湖の中に豪快にスプラッシュ。一瞬沈むのでは…と頭をよぎったが、普通に船に変身して、ドライビングからクルージングへなめらかに移行。湯西川ダムのダム湖を遊覧する。高さ119m、幅320mのダムを見上げながらのクルーズは、ちょっとした冒険気分。鹿がよく目撃されるという自然と、圧倒的なコンクリートの壁の対比は、自然の中にそびえる要塞のよう。ダム湖をぐるりと遊覧すると、また自然に陸に上がりバスの姿に。子どものころ夢に見た水陸両用車は大人になっても十分楽しめた。そしてこのダックツアーのもうひとつの目玉が、湯西川ダムの内部見学だ。ヘルメットをかぶり、ダムの上部のエレベーターに乗って90mほど降りる。夏でも気温が15℃ぐらいということで、ひんやりとしている。そこからダムが放流される様子が見えるのだが、これがまた大迫力。ちなみにこのダム見学は、ダックツアーだけの特典で、4月中旬から12月初旬まで行っているそう。

 約80分のダックツアーを終えると、この日の宿に向かう。「ホテル湯西川」は、リニューアルし、7月初旬にグランドオープンしたばかりの温泉宿。広々とした大浴場、川をのぞむ木々に囲まれた風情ある露天風呂のほか、貸切の家族風呂や見上げの立湯など、自然を生かした作りのさまざまなタイプのお風呂が楽しめる。なんでもここ湯西川のお湯は、壇ノ浦の合戦に敗れて逃れてきた平家落人が、河原に湧き出る温泉を見つけて傷を癒したという。そんな癒しの湯のほか、カラオケ、麻雀、卓球などなど娯楽施設も充実。さらに夕食のバイキングは、和洋中の豪華なメニューに加え、くつろげるいろり料理も。ノンアルコールだけではなく、ビール、日本酒、ハイボール、各種サワーも飲み放題なのもうれしい。おいしい食事と保湿効果が高く、美人、美肌の湯といわれる温泉で疲れをとり、2日目に備える。

 翌日はチェックアウト後、「平家の里」へ。平家落人たちの伝説に満ちた生活様式を後世に残すため、落人部落を復元した場所だ。花咲き、川流れる敷地には、茅葺きの展示館、民芸品加工所、生産物直売所が点在。小屋ばかりではなく、その敷地内全体が、不思議な時間の流れで、昔にタイムスリップしたような場所だ。つぶらな瞳の鹿もいたり、ぶらぶら歩いているだけでも気持ちが落ち着く。

 そしてその後は「湯西川水の郷」へ。ここには、源泉かけ流しの温泉浴場、食堂、足湯、吊り橋があるほか、そば打ち体験もできる。この日は祝い事のある時に食べるといううるち米を固く炊いて作った名物板台もち入りのサバ缶、鬼おろし、味噌、醤油で味付けした汁とそばがセットになった定食を食べ、その後足湯に。自然と温泉、そしてグルメ三昧の1泊2日旅行は、パワーを何度も充電した気分。都内からも近く気軽に出かけられるので、夏疲れに元気をチャージしに行こう。

ホテル湯西川
【住所】日光市湯西川597【TEL】0288-98-0370【基本料金】平日3名以上1室大人1名7800円(1泊2食付バイキングプラン)※サービス料込/消費税・入浴税150円別途。特定日、トップシーズンは料金が変わります。