11・22 ZST.49 伊藤vs坂巻のフライ級タイトル戦決定
総合格闘技の「ZST」が17日、会見を開き、13周年記念大会となる「ZST.49~旗揚げ13周年記念大会~」(11月22日、東京・ディファ有明)で王者・伊藤盛一郎に坂巻魁斗が挑戦するフライ級タイトルマッチを行うことを発表した。伊藤は今年2月に八田亮を破り戴冠。8月には矢島雄一郎相手に初防衛を果たし、今回は2度目の防衛戦となる。
坂巻は昨年11月の12周年大会でプロデビューを果たし、ここまで5戦全勝でタイトル挑戦まで駆け上がってきた。連勝中から「次期挑戦者」との呼び声が高かったのだが、伊藤はそれに反発。「もっと経験を積んで上がってほしい。あんまりなめないでほしい」と疑問を投げかけていた。
これまでの伊藤の発言について、坂巻は「プロデビューして1年経っていない中でのタイトルマッチなので、世間一般からみれば早いと思われるのが普通だと思うんですが、5連勝して、その中で4つの一本勝ちをしてきたので、戦績を見れば早いということはないのではないかと思います」と語る。
一方、伊藤は「以前から“早い”とか“あんまりなめんな”とか言ってきましたが、その思いは変わらないです。5連勝といっても相手もそこまで強い選手だったとは思わないですし。今回初めて年下の選手の挑戦を受けるんですけど、やはり“なめるな”という思いはあります。当日は“そんな甘くねえぞ”というところを見せてぶっ潰します」と語った。
見えない火花を散らした2人だったが、ZSTに対する思いは一緒のようで、「タイトルマッチで対戦はしますが、ZSTを盛り上げる仲間でもあると思っているので、一緒にZSTを盛り上げていければいいというところもある。13周年大会で一番盛り上がる試合ができればな、と思います。日本の格闘技が好きでここまでやってきた。日本の格闘技を盛り上げられるチャンピオンになりたいと思っているんですが、ZSTという団体出身のチャンピオンが日本の格闘技界を盛り上げているという評価をいただきたいと思っている」(坂巻)、「K-1の代々木大会を見たときに、バンタム級のチャンピオンの柏崎剛と“代々木でZSTの大会をやろうと”誓いました。それを目標に頑張ってきているので、ここはしっかり防衛して、どんどん盛り上げて、ZSTで代々木大会を開催して、日本の格闘技といえばZSTとみんなに思ってもらえるようにしたい。記念大会ということはZSTの誕生日=上原さんの誕生日だと思うので、メーンでは会場がぶっ壊れるくらい盛り上げて、上原さんに最高の勝利をプレゼントしたいと思います」(伊藤)とそれぞれ語った。
会見に同席した上原譲代表は「伊藤選手が21歳、坂巻選手が19歳。僕もこの業界に入って16年経つんですが、その年数に近い選手がこういう気持ちで試合に臨んでくれるというのは感慨深い。他の団体にも誇れる2人が13周年のメーンで戦うということを誇りに思うし、本当にみなさんに見ていただきたい」と話し、目頭を押さえる場面も見られた。