ハリルジャパン シリアを破りW杯アジア二次予選で首位に

 サッカー男子の日本代表が8日、ワールドカップ(W杯)アジア二次予選でシリアと戦い、3−0で勝利を収め、E組で首位に立った。

 日本は前半こそ無得点に終わったが、後半10分に岡崎がペナルティーエリアで倒されPKを取ると本田がきっちり決めて先制。日本のPKは、1月のアジア・カップのイラク戦で本田が決めて以来。

 日ごろからPKが取れないことを「理解できない」と嘆いていたハリルホジッチ監督は試合後「ようやくそれが実現したが16メートルの中でまだまだアグレッシブさが足りない」と語った。

 そして同25分には香川が左サイドを切り込み、相手DFの股を抜くパス。それを岡崎が右足で押し込み2点目。43分には清武、本田とつないだボールを宇佐美が3月のウズベキスタン戦以来約半年ぶりとなる代表2点目で3−0とダメを押した。

 ハリルホジッチ監督は試合後「この勝利は良いものをもたらしてくれた」と取りあえず勝利し首位に立ったことは評価したものの、「前半は満足していない。まだまだ向上の余地がある」とし、反省点を口にした。

 そして日本は13日に国際親善試合でイラン代表とアウェーで対戦。1−1で引き分けに終わった。

 シリア戦から先発メンバー5人を入れ替え、FWは武藤が1トップに入り、宇佐美と本田という布陣。

 前半終了間際にペナルティーエリア内でDF吉田がシリアのMFトラビを倒してしまいPKを献上。MFデヤガが蹴ったボールは一度はGK西川が弾いたものの、詰めていたトラビにシュートを許し先制される。

 しかし後半3分、右サイドからの本田のクロスをGKがパンチングでセーブしたところ、相手DFと競り合っていた武藤の背中にあたりボールはそのままゴールへ。すぐに1−1の同点に追いついた。

 その後は互いに決め手を欠きドローに終わった。後半43分に今季からザルツブルグに移籍し、ここまで6得点を挙げていた南野拓実が代表デビューしたが、いかんせん出場時間が短く、戦況を打開することはできなかった。

 ハリルホジッチ監督は試合後「戦うシーンもあったが、前半は全く満足していない。PKを与えたのは集中が足りていなかったから。後半はずいぶんよくなって同点に追いついた。もう少し冷静さがあれば、2点目が入って、我々が勝っていたと思う」と試合を振り返った。

 今後の日本代表は11月12日にシンガポール、17日にカンボジアと、ともにアウェーで2次予選を戦う。