家と自動車の新たな融合 次世代型レジリエンスホーム誕生
LIXIL住宅研究所とHondaは合同でコンセプトホーム「次世代レジリエンスホーム『家+X』@Powered by Honda」のモデルハウスを建築、記者発表会を11日、都内の会場で行った。発表会には、LIXIL住宅研究所 代表取締役社長 今城幸氏、本田技研工業 取締役執行役員 五十嵐雅行氏、東京工業大学 ソリューション研究機構特任教授ら両社の関係者が登壇した。
同ホームは、地球環境問題の解決をはじめ、家で取り組める課題の解決を目指したこれまでにないさまざまな試みを導入。平常時はもちろん、災害等の有事の際にも快適に過ごせる家を目指す。また、高齢化問題、空家問題、エネルギー自由化など多くの住まいにおける社会的な課題に対し、新しい暮らしを提案。
そのひとつが「家+自動車」として提案する「日本初 燃料電池自動車対応の普及型住宅」。これは住宅で燃料電池自動車を充電するだけではなく、自動車から住宅に電力を供給できるというもの。それができれば、自動車は“動く電源”として、災害時や停電時でも約7日間は通常の生活を送れるだけ電力を住宅に供給できるという。さらに「家+エネルギー」の新しいビジネスモデルも提案。家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットが、住まいの消費エネルギーゼロの住宅と、生涯にわたるエネルギーコストの最小化が目標。また、災害時に個人別に避難指示を出す「家+テレビ」や家族とのコミュニケーションツールとなる「家+BOCCO」などが盛り込まれた住宅となっている。
家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットを導入した住宅は、来春以降の商品化を目指す。
LIXIL住宅研究所の今代表取締役は「家だけを売る時代は終わった。今回、車、電気、ガス、エネルギーなどを別々に有機的に結びつけるというこれまでにはない新しい価値を持つ住宅を生み出した。この家で資産価値の最大化、生涯コストの最小化を目指すとともに、地球温暖化、高齢化社会といった問題にも取り組みたい」と語った。