なぜ、あの人はいつも得をするのか?『一流のサービスを受ける人になる方法』
サービスする側の本は多いが、サービスを受ける側の本は珍しい。同書には、どのようにしたら、さまざまな場所で一流のサービスを受けられ、ちょっとお得な気分を味えるのかということが書かれている。
ホテル、レストラン、飛行機、ゴルフ場など、一流のサービスが受けられたらちょっとセレブ気分になれる場での振る舞いは慣れていないとなかなか難しいもの。それらの場で最高のサービスを提供してきた人にどんな振る舞いをするともっとサービスしたくなるか、どんな言葉遣いだと好感を持つかなどをリサーチ。現場の声を元に、世界50カ国を訪れ、世界中で一流のサービスを受けてきた著者が、一流のサービスを引き寄せ、それらをスマートに使いこなすためのテクニックとコツを伝授。良い靴と高価な時計、女性ならバッグを身に着けるとか、白くて歯並びのいい歯がさまざまなシーンで有利など、実践できる外見的なアドバイスもあるが、繰り返し語られているのは、気持ちの面。
お金を払っているからといって威張らない。相手を尊重し、敬い、感謝をもって丁寧な言葉でリクエストを伝える。簡単なようで、どうしてもサービスを受ける側になると、忘れがちだ。かといってへりくだる必要もなく、自分の要求はきちっとするのが大事だとも。リクエストが単なるワガママにならないように、場の雰囲気を的確に判断し、さりげなく伝える。
一流のサービスを受けられれば気分がいいだけではなく、ホテルの部屋や飛行機の座席がグレードアップされる、入手困難なチケットが手に入り、楽屋に入れる、デキるウエイターがテーブル担当につくなど、お得な思いができると著者。ぜひとも会得したいものだ。
『一流のサービスを受ける人になる方法』著者:いつか
【定価】本体1500円(税別)【発行】日本経済新聞出版社