熊本舞台の短編映画を制作していた行定勲監督「胸が張り裂けそう」

 国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2016』(SSFF & ASIA 2016)の特別記者会見が19日、都内にて行われ、同イベントに参加する写真家のレスリー・キー、映画監督の行定勲、フェスティバルアンバサダーのLiLiCo、映画祭代表の別所哲也が登場した。
 昨年、行定監督は熊本を舞台にした短編映画『うつくしいひと』を撮影。熊本にゆかりのある高良健吾などの俳優や著名人も参加しており、被災前の熊本城の姿も映されている。映画祭の最終日となる6月26日には同作の上映が決定してる。
 熊本から駆けつけた行定監督は、「熊本の良さを知らせたいと初めて自分の地元で撮った作品。作品の中にかつての熊本の美しさがある。はりさけるような思い」と悲痛な気持ちを告白。美しい熊本を取り戻したいという復興への尽力を誓った。SSFF&ASIA2016のオフィシャルフォトグラファーに就任したレスリー・キーも「私たちは写真、映像、音楽など永遠に残るものを作っており、いろいろな時代に向けて伝えていくことができる。僕たちのいる意味はそこにある」と、震災に心痛めながらもクリエイターとしての意義をかみしめていた。
 またこの日は、映画祭初の試みとなる公式テーマソングに、EXILE・HIRO率いる4人組 PKCZ feat. Crystal Kay、レゲエ・ユニットMighty Crownが手掛けた『World is Yours』が決定したことも発表された。
『SSFF & ASIA 2016』は6月2日から26日まで表参道ヒルズ スペース オー他にて開催(会場は会期ごとに異なる)。上映は無料(一部有料イベントを除く)。