記録にも記憶にも残った男女卓球「福原愛が涙の団体銅メダル、水谷は日本男子史上初のシングルス銅メダルと団体銀メダル」
リオデジャネイロ・オリンピックは21日(日本時間22日)の閉会式をもって19日間に渡る熱い戦いの幕を下ろした。
今大会もさまざまなドラマが生まれたが、卓球は男女ともに記録にも記憶にも残る活躍を見せた。
女子シングルスではメダルが期待された石川佳純が初戦の3回戦で右足がつるアクシデントで早々に姿を消してしまった。その石川の無念の思いも背負って戦った福原愛は3度目の五輪にして初めて準決勝まで進んだものの、五輪2連覇を狙う中国の李暁霞に0−4で完敗。3位決定戦でも北朝鮮のキム・ソンイに1−4で敗れ悲願のメダル獲得はならなかった。
2人はこの悔しさを胸に団体戦へ。1回戦のポーランド、準々決勝のオーストリアと続けて3−0で破り準決勝のドイツ戦に臨む。しかしここで石川はシングルスで2勝を挙げたものの、福原は伊藤美誠とのダブルス、最終試合で臨んだシングルスと連敗。一人で敗戦の責任を背負い込むこととなる。
迎えたシンガポールとの3位決定戦。第1試合のシングルスで福原が星を落とすも第2試合のシングルスで石川がロンドン五輪のシングルス3位決定戦で敗れたフェン・ティアンウェイに雪辱を果たしタイに。続くダブルスで福原、伊藤組が勝ち王手をかけると、第4試合のシングルスで伊藤がティアンウェイを破って銅メダルを獲得した。
福原は「みんなの足を引っ張ってばかり。本当に苦しい五輪でした」と涙を流したが、初出場の伊藤に試合中もアドバイスを送りつづけるなどリーダーとしての務めを果たした。
男子は第4シードの水谷隼が初戦の3回戦から順調に勝ち進み、準決勝へ。しかし昨年の世界選手権王者の中国の馬龍に2−4で敗れ、3位決定戦に回る。ベラルーシのサムソノフとの3位決定戦では4−1で勝利を収め、卓球の日本男子史上初めてとなる銅メダルを獲得した。
その勢いで臨んだ団体戦では順調に勝ち進み決勝進出。決勝では卓球王国・中国と対戦。第2試合のシングルスで水谷が、過去0勝12敗の許シンを破る金星を挙げたが1−3で敗れ銀メダルとなった。