魔夜峰央の大ヒット漫画『パタリロ!』が舞台化!! パタリロ役はやはりこの人だった 池田鉄洋(脚本)&加藤諒(主演)&小林顕作(演出)

 少女漫画の枠を越え、多くのファンを持つ魔夜峰央の大ヒット漫画『パタリロ!』が12月に舞台化される。主役のパタリロを演じる加藤諒、演出の小林顕作、脚本を担当した池田鉄洋の3人に話を聞いた。 (THL・本吉英人/撮影・蔦野裕)

加藤諒 スタイリング・大石裕介(DerGLANZ) ヘアメイク・田中沙季 衣裳協力 長袖シャツ…BOHEMIANS、クロップドパンツ…BOHEMIANS。上記2点共に、BOHEMIANS(03-5720-2460)/ボウタイ…kanekopopbowtie。上記1点、kanekopopbowtie(050-5892-8138)。その他スタイリスト私物。

『パタリロ!』は1978年に少女漫画誌「花とゆめ」で連載が始まり、掲載誌を変えながら現在も連載が続く人気漫画。マリネラ王国国王、パタリロ・ド・マリネール8世(通称・パタリロ)が周囲を巻き込んで起こす騒動を描くギャグ漫画だ。

 作品とはどんな出会いを?

小林「もちろん存在は知っていました。テレビアニメも見ていたんですがで、少女漫画ということもあって雑誌を買って読むということはなかったです」
池田「同級生の女子がはまっていて、その当時はアニメがまだなかったので、彼女たちが勝手に“クックロビン音頭”に節をつけて踊っていた記憶があります。彼女たちも普通に読むというより “少しだけ隠れて読む”的な感じだった。本格的に知ったのはアニメで。ずっとギャグ漫画だと思っていたんだけど、今回読み返してみて、ギャグもそうだけど、だいぶエロいなって思いました(笑)」
加藤「僕もアニメを見せてもらったんですけど、“すごくあえいでる”って思いました(笑)。これを子供が見ていたっていうのは、ちょっと驚きですよね」
池田「今じゃダメでしょ(笑)。昔はエッチな番組もたくさんあったからね」
小林「それが男同士だったというのが、また、ね」
加藤「僕はビジュアルは見たことがありました。でも漫画は読んだことなかったし、アニメも知らなかった。こういうポーズのやつは見たことがあったんですけど、それがクックロビン音頭ということも全然知らなかったんですよ」

 お母さんがそのへんの世代かも。

加藤「母はびっくりしていましたよ。しかも座長ということも合わせて、一気に2つのビックリが来たという感じ。でもすごく喜んでいました」

 単行本がスピンオフ作品も合わせると100巻以上。脚本はどういう感じ?

池田「まず“30巻までで”ということになり、そこまでかなり読み込んだんですが、これだけでも5本くらい作品が作れるなって思いました。一応緩やかなストーリーがいくつかあって、ひとつひとつのストーリーはちゃんと感動して終わるというようになっている。魔夜先生が書かれた部分をそのまんまお借りして、という形で作ったら5つの傑作ができるなと思ったので、最初は5巻までを中心に書かせていただこうと思ったら、それでも3時間の超大作になってしまいました」
小林「でも3時間というわけにもいかないので、今回は1時間半くらいにぎゅっと濃縮します。魔夜先生と相談させていただいた時に、“今回はパタリロを知ってもらうとか、舞台化するとこうなるっていうものでドカンとやりたいんですよ”と言ったら、魔夜先生は“強めのジャブでポンと見せるくらいの感覚でいいよ”って言っていました(笑)。そして“この舞台当たるよ”とも」
加藤「僕はみなさんとは別の日にお会いしたんですが、その時にも“この舞台当たるよ”って言ってました」
小林「また怖いのが“もしこれがうまくいかなかったら、誰かが悪いことをしているんだ”って言うんです(笑)」
池田「怖いな?(笑)。でも魔夜先生の存在感には圧倒されました。そして上品。ギャグとかエロいことを書いていらっしゃるけど、素が上品だから書けるんだなって思いました。そういう人って上品な方が多いじゃないですか」

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