KEY WORD で見るニュース【2017.1.6〜2017.1.19】
外交文書公開
外務省は昭和51年から作成後30年を経た外交文書の一部公開を開始した。可否は担当部署の判断に委ねられたため、多くが非公開となっていたが、民主党政権時の平成22年5月、30年が経過した文書は原則自動的に公開する新制度が導入された。1月12日に公開された外交文書では、昭和58年の中曽根元首相と胡耀邦共産党総書記による日中会談の模様、中曽根元首相の訪米時の「不沈空母」発言の裏側、大韓航空機撃墜事件をめぐる日米間のやり取りなどが明かされた。
一つの中国
「台湾も中国の不可分の領土であり、中国は1つしかない」という中国政府の台湾問題に関する政治的主張。日本をはじめとする国際社会はこの「一つの中国」という中国の立場を尊重しているのだが、トランプ米大統領は13日の米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューで、米中関係について「(中国と台湾の)『一つの中国』原則を含めて全てが交渉対象になる」と語り、1979年の米中国交正常化以来、歴代米政権が維持してきた同原則に縛られないとする立場を重ねて強調している。
テロ等準備罪
第193通常国会で予算成立後の後半国会の焦点となるのが「組織犯罪処罰法改正案」。2020年東京五輪・パラリンピックを控えたテロ対策が柱。これまで「捜査当局の拡大解釈による人権侵害の恐れがある」といった野党の抵抗で3度廃案になっていることから、政府は今回、名称を「テロ等準備罪」に変更。対象犯罪を当初の676から大幅に絞り込むことで成立を目指す。
訪日客2403万人
観光庁は17日、平成28年に日本を訪れた外国人旅行者の消費額が3兆7476億円と前年に比べ7.8%増えたと発表した。日本政府観光局が同日発表した訪日客数は21.8%増の2403万9000人でともに過去最高を更新したが、27年の伸び率は消費額が71.5%、訪日客が47.1%だったのに比べ、28年の伸び率は鈍化した。1人当たり支出額は11.5%減の15万5896円。中国人客による「爆買い」の退潮が改めて鮮明になった。