皇治に敗れた卜部弘嵩が深刻発言【3・21 K-1】

皇治(右)と卜部弘嵩は頭がぶつからんばかりの壮絶な打ち合いを展開(撮影・蔦野裕)

皇治が延長の末、卜部弘嵩に判定勝ち
「K-1 WORLD GP ‪2018 JAPAN‬ ~K’FESTA.1~」(‪3月21日‬、埼玉・さいたまスーパーアリーナ・メインアリーナ)で行われた「K-1 WORLD GP 第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント」の1回戦で皇治が卜部弘嵩を延長に及ぶ熱戦の末、判定で下した。

 1Rから卜部のローキックが冴え渡るが、皇治はプレッシャーをかけ回転の速いパンチで応戦。ともに一歩も譲らない打ち合いを展開。本戦は一人が30-29で皇治を支持もドローで延長戦へ。卜部は右ロー、そして右ストレートで攻勢に出る。皇治は左まぶたをカットし出血するも変わらぬ勢いでパンチを放ち続ける。ジャッジの難しいラウンドとなったが、3者とも10-9で皇治を支持した。

 判定が下ると皇治は卜部に近寄り言葉を交わすと頭を下げた。

試合後にコメントした卜部弘嵩

卜部弘嵩「今の心境だと次はない」
 卜部は試合後の会見で「結果的に負けてしまったんで、それに関しては特に何もない。(皇治は)いい選手でした。次の試合も勝ってもらいたい」と試合を振り返った。そして今後については「今後は僕も考えなきゃいけない。こういうところで負けてしまうってことは、ツキもちょっとなくなってきたのかなと。良い時も悪い時も見てきたんでちょっと考えます。また頑張るというのは僕の中ではなくて、今の心境だと次はないです」とコメント。今後の動向に注目が集まる。

小宮山が得意の足技で皇治を翻弄(撮影・蔦野裕)

小宮山が皇治を破り決勝進出
 皇治は準決勝で小宮山工介と対戦。

 1回戦唯一のKO勝ちの小宮山はフィジカル的にもメンタル的にも絶好調。1R開始早々のバックスピンキックで会場を沸かせると多彩な足技で主導権を握る。1回戦の卜部戦で負った右まぶたの傷からおびただしい出血の皇治は何度もドクターチェックが入るが、大阪から駆けつけた大応援団の後押しを受け奮闘を見せる。小宮山の足技に手を焼きながらもパンチを放ち続ける皇治だったが、小宮山は前蹴りで距離を制して、皇治の思うようには攻めさせない。

 3Rには右のバックスピンキックで小宮山が先制のダウンを奪う。残り時間が少ない中、あきらめずに小宮山を追い続けた皇治だったが、小宮山は足を使ってその猛攻をしのいだ。

 判定はダウンがものをいい30-27、30-27、29-27の3-0で小宮山が決勝進出を決めた。

試合後の皇治。すでに頭は年末の大阪大会に

皇治「大阪のメインはたけぽんとバチバチでやります。決定です」
 皇治は試合後の会見でトーナメントについて「もう疲れたわって感じです。ヒロヤンはプライドもあったやろうし、俺もプライドはあった。それなりに殴り合えたし、もっと噛み合うかとは思ったけど、そこそこ強かったっすよ。(小宮山は)負けて判定にぐちぐち言う気とかはないけど、あんだけちょこちょこ逃げられたら、鬼ごっこちゃうんやからって感じ」と振り返った。そして今後については「それはもう決まっとる。大阪大会、メインでたけぽんと。ごちゃごちゃ言うとったけど、お前の兄貴分負けたんやから出てこいと。悔しかったり腹立つんやったら出てこいって感じで、大阪のメインはたけぽんとバチバチでやります。決定です」と宣言。そして帰り際に「もっとK-1に俺をメディアに出せと言っといてください。俺が視聴率男で、俺が客を呼んでいるんで」とアピールした。

◇プレリミナリーファイト第1試合/K-1ライト級/3分3R
○佐野純平(3R2分10秒 KO)松村英明●

◇プレリミナリーファイト第2試合/K-1ウェルター級/3分3R
●加藤虎於奈(判定0-2 29-30、29-30、29-29)瑠久○

◇プレリミナリーファイト第3試合/K-1ライト級/3分3R
●原翔太(1R 1分23秒、KO)近藤魁成○

◇プレリミナリーファイト第4試合/K-1スーパー・フェザー級/3分3R
●闘士(1R 2分27秒、KO)覇家斗○

◇K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・リザーブファイト/3分3R・延長1R
●横山巧(判定0-2 29-29、30-29、29-29)大岩龍矢○

◇第1試合/K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(1)/3分3R・延長1R
●卜部弘嵩(本戦0-1=29-30、29-29、29-29。延長0-3=9-10、9-10、9-10)皇治○

◇第2試合/K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R
○小宮山工介(1R2分56秒、KO)スアレック・ルークカムイ●

◇第3試合/K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R
○武尊(判定3-0=30-28、30-28、29-28)スタウロス・エグザコスティディスク●

◇第4試合/ K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・一回戦(4)/3分3R・延長1R
○郷州征宜(判定2-0=29-29、30-28、30-29)デニス・ウォーシック●

◇第5試合/K-1 WORLD GPウェルター級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
○久保優太(判定3-0=30-29、30-29、30-28)メルシック・バダザリアン●

◇第6試合/K-1 WORLD GPヘビー級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
●アントニオ・プラチバット(判定0-3=28-30、28-30、28-30)ロエル・マナート○

◇第7試合/スーパーファイト/K-1女子-50kg契約/3分3R・延長1R
○KANA(判定3-0=30-26、30-26、30-26)ポリナ・べトゥホーヴァ●

◇第8試合/スーパーファイト/K-1スーパー・バンタム級/3分3R・延長1R
○軍司泰斗(判定3-0=30-29、30-28、30-28)登坂匠●

◇第9試合/スーパーファイト/K-1スーパー・ライト級/3分3R・延長1R
○中澤純(判定0-2=29-28、28-28、29-28)左右田泰臣●

◇第10試合/K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・準決勝(1)/3分3R・延長1R
●皇治(判定0-3=27-30、27-30、27-29)小宮山工介○

◇第11試合/K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・準決勝(2)/3分3R・延長1R
○武尊(1R2分24秒、KO)郷州征宜●

◇第12試合/K-1 WORLD GPスーパー・ライト級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
○野杁正明(3R2分57秒、KO)大和哲也●

◇第13試合/K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
○チンギス・アラゾフ(2R23秒、KO)日菜太●

◇第14試合/スーパーファイト/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R
○木村“フィリップ”ミノル(1R2分50秒、KO)平山迅●

◇第15試合/スーパーファイト/K-1ウェルター級/3分3R・延長1R
○城戸康裕(判定3-0=30-27、30-28、30-28)イッサム・チャディッド●

◇第16試合/スーパーファイト/K-1スーパー・ライト級/3分3R・延長1R
●ゲーオ・ウィラサクレック(2R2分18秒、KO)平本蓮○

◇第17試合/K-1 WORLD GPライト級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
●ウェイ・ルイ(2R1分15秒、KO)卜部功也○

◇第18試合/K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級タイトルマッチ/3分3R・延長1R
○武居由樹(1R1分27秒、KO)久保賢司●

◇第19試合/K-1 WORLD GP第4代スーパー・フェザー級王座決定トーナメント・決勝戦/3分3R・延長1R
●小宮山工介(3R2分2秒、KO)武尊○