【インタビュー】11人体制初のアルバム『E.G.11』完成で、新しいE-girls!
ガールズ・エンターテインメント・グループのEーgirls(イー・ガールズ)が5月23日、ニューアルバム『E.G.11』をリリースする。11人の新体制になってから初となるこのアルバムには、11人の決意と彼女たちが目指すエンターテインメントがこれでもかと詰まっている。ボーカルの鷲尾伶菜、武部柚那、パフォーマーの楓に聞く。
アルバムが完成して確信できた。
今の私たちなら自分たちの色が出せる。
新しいE-girlsができるって!
3人の姿を見た時、少し驚いた。落ち着いたトーンながらも蝶を思わせるような衣装、柔らかな素材が女性らしい体のラインを際立たせてセクシーさを醸し出し……予想していたのとは何か違う! ちょっとした裏切りとさえも感じた。そして、なんだかワクワクした。
鷲尾伶菜(以下、鷲尾)「(今日の衣装は)アルバムのリード曲『Show Time』のイメージに合わせたものです。この曲は『DANCE WITH ME NOW!』のパワーアップ版とでもいうのかな。とことんダンスで攻める楽曲は今までなかったし、挑戦的な曲ですね。ラテン系が入っていたり、ギターリフがキャッチーで特徴的。今からパフォーマンスするのを楽しみにしています。アルバムは、この曲に限らず、収録曲全曲シングルになってもいいねぐらいな勢いで制作しているんですよ」
2017年7月、E-girlsは新しいスタートを切った。メンバーの卒業で11人の新体制へ。第1弾シングル『Love ☆ Queen』を皮切りに、疾走感と壮大さを兼ね備えた『北風と太陽』、初のバラードシングル『あいしてると言ってよかった』、そしてドラマ『きみが心に棲みついた』の主題歌で話題を集めた、2018年最初のシングル『Pain,pain』(ペイン・ペイン)とリリースする楽曲ごとに、新しいトライをしてきた。
鷲尾「バラード曲があれば、次はミステリアスへって、11人になってからの楽曲に統一性がないのは、今の11人でさまざまな曲にチャレンジしているからです。例えば『Show Time』は私たちが、それこそ新体制になる前から、ずっとやりたかった楽曲。これがE-girlsの色だよねって、ずっとテーマとして持っていて、見せられるタイミングを見計らっていました(笑)。だから新しい挑戦というよりも、ようやくできたという感じなんです」
ニューアルバムは、「かわいい」「ポップ」という広く浸透しているE-girlsのイメージを持ちながら聞くと、驚きや新しい発見がたくさんある。どちらかというと、格好いい印象だ。
楓「これまでの楽曲もあってポップなイメージは強いと思いますけど、自分たちとしては強い女性、ガールズパワー! みたいなところは、ずっとテーマにしてやってきた気持ちはあるんです。他のガールズグループにない自分たちにしかできない表現で、男の人とか関係ない! ガールズパワーだぞって。これからはこういうイメージの楽曲も多くなっていくんじゃないかなって思っています」
武部柚那(以下、武部)「私と石井杏奈以外みんな20代になったしね!」
鷲尾「……私が平均年齢上げてる!(笑)」
武部「みんなで上げてるよー!(笑)」
楓「(笑)。年齢は意外と大きいかもしれないです。今までは未成年も多かったしメンバー全員が若かった。それがどうだってことではないんですけど、その時はその時のE-girlsの表現をしていたと思います。でもこうして20代になると、その時とは違うアプローチ、今の年齢だからこそできること、経験してきたからこその表現ができるんじゃないかなって。今だったら、強い女性っていうアプローチもできると思うんです」
アルバムにはそうしたアプローチを散りばめている。新曲は『Show Time』のほかに2曲。
武部「それぞれ色が違うんです。『Show Time』はダンス押し、『Just a little』はさわやかな楽曲なんですけど歌詞がちょっと切ない……」
鷲尾「そして『Keep On』は、新しく歩んでいくぞというメッセージをポップにかっこよく、そしてテンション高くって。それこそライブの初めに来そうな曲です。……どこに来るかは秘密ですけど」
武部「今まで歌ってきた楽曲の歌詞がちょこちょこ入っているんです。そいういうところも楽しんでもらえるかも!」
アルバムやその収録曲について話をしているとライブの話が必ず付いてくる。アーティストと話す時、楽曲とライブは切り離せないものだけれど、つながりの強弱には違いがある。それについて聞くと「あまり考えたことはなかったですけど、これまでの(E-girlsの)アルバムを作っている時はライブを想定する感覚は、ここまでなかったかもしれません」と、鷲尾。
鷲尾「ドラマの世界観に沿っている楽曲の『Pain,pain』は、私たちの新しい部分でもあって。ライブの構成を考えながら、一つひとつ計画を練っている、曲を作っているっていう感じでした」
アルバムには 「今まで以上にがっちりと向き合った」感覚があると口を揃える。
武部「今まで、先輩たちが、いろいろしてくださっていたんだなって思います」
鷲尾「それが今は自分たちでしていかなくてはいけないので。いろいろ迷ったり悩んだりすることもあります。楽曲のこと、楽曲の方向性、ライブに向けて自分たちはどうしていったらいいのか……。先輩方にはどう見えているのかとか。相談することも多いです」
楓「11人の新しい色、11人でのE-girlsを確立するかを模索しながら挑戦してきて、私はこのアルバムが完成して確信が持てました。今の私たちなら自分たちの色、新しいE-girlsができるって!」
鷲尾「新体制の楽曲を気に入ってくれた方から私たちが歌っているって知らなかったっていう声もいただくんです。幅を広げていくってことって、大切だなって思います」
新生E-girlsの1回目のバースデーも近づいてきた。今の目標を尋ねると「ライブアーティストになりたい」。「前からそう思っていたんですけど、その気持ちがより強くなった」と武部。
最新ツアー「E-girls LIVE TOUR 2018 〜E.G. 11〜」は 6月2日にスタートする。
武部「今度のツアーも……すごいですよ! 最新アルバムを携えてのツアーで、足を運んでいただける皆さんもワクワクしたり、どうなるんだろうって期待してくださってるんじゃないかと思うんですけど、……想像を超えます! 本当に細かいところからメンバーでやらせていただいているので、もう、いろんなアイデアが出てきて出てきて……(笑)!」
「コミカルだよね」と、鷲尾。しかし、ライブと「コミカル」、そしてE-girlsがなかなかつながらない。
楓「演出だったりアイデアを出すときは、みんなで床に座ってホワイトボードを見ながらやるんですけど、おしゃべり? 談笑?っていうか……すごくリラックスした状態なんです。だからふざけたアイデアが出てくるし……」
武部「すごい脱線する」
楓「でもそれがすごく面白いんですよ。まさかそれが形になるなんてっていう案が、どんどん膨らんでいって、すごい面白い演出になったり。私たちもワクワクすることでいっぱいなんです」
鷲尾「全体的に今度のツアーはスポーツなんですよ、人生はスポーツ!みたいな」
武部「平昌五輪・パラリンピックもありましたし、サッカーとかラグビーとか、さらには東京五輪があって、今はスポーツがより身近に感じられているんじゃないかなって思うんです。スポーツ選手って見ている人の感情をすごく揺さぶりますよね。私も平昌を見ていたんですけど、すごい感動しました。それはもしかしたら、エンターテインメントにもつながるんじゃないかなって思うんです」
鷲尾「そこから、私たちが何を連想して、何ができるか。セットだったり、衣装だったり、演出だったり。いろいろ表現できるんじゃないかなって思っています」
楓「お客さんと一緒にライブを作って行きたいよね」
武部「サッカーの、12番目の選手はあなただ!みたいな感じでね」
「ライブアーティストになりたい」とハッキリと宣言しただけに、準備にも力が入っている。
楓「いつもよりリハーサル期間が長いんですよ。いつもは1カ月半ぐらいで準備をするんですけど、今回は3カ月」
鷲尾「そわそわしたくないからね(笑)」
武部「11人での初めてのライブなので、最初からバッチリしたものを見せたいと思っているので」
成長した彼女たちが全国に、等身大のラブとドリームとハピネスを届ける。その姿を見届けたい。
(本紙・酒井紫野)
ダンサブルでクールなリード曲「Show Time」を筆頭に、「Love ☆ Queen」から「Pain,pain」までの全シングル曲、新曲を含めて全17曲と、これまでの既存曲を再録した17曲の全34曲を収録した。DVDまたはBlu-rayにはシングル曲やアルバムリード曲などのミュージックビデオを収録している。初回限定盤【2CD+2DVD+100P Photo Book】は6000円、初回限定盤【2CD+2BD+100P Photo Book】は7000円、【2CD+1DVD】は4500円、【2CD+1BD】は5500円、【2CD】は3800円。すべて税込。rhythm zoneより発売。詳細は公式サイトhttp://e-girls-ldh.jp/で。
「E-girls LIVE TOUR 2018 〜E.G. 11〜」が 6月2日スタート
最新アルバムを携えてのツアーが6月2日に福井でキックオフ。フィナーレはさいたまスーパーアリーナ4デイズ(8月1・2・4・5日)。チケット発売中!