軽量級大会でTEAM CARPE DIEMが優勝【6・9 QUINTET】

 桜庭和志が立ち上げたチーム戦によるグラップリング大会「QUINTET」の軽量級選手の大会となる「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO —Light Weight Team Championship—」(6月9日、東京・ディファ有明)で「TEAM CARPE DIEM」が優勝した。

矢野をスリーパーで追い込む岩崎(撮影・仲西マティアス)

1回戦で「TEAM TOKORO PLUS α」を撃破
 CARPE DIEMは1回戦の第1試合で所英男がリーダーを務める「TEAM TOKORO PLUS α」と対戦。

 時間内に一本で勝負が決まらない場合はドローで両者失格というルールの中、先鋒から副将までの4人の試合がすべてドローという接戦が繰り広げられる。

 勝負は岩崎正寛と矢野卓見による大将戦に持ち込まれたが、ここで所チームの矢野が思わぬ粘りを発揮。セミリタイア状態でコンディションが心配されるなか、得意技である“洗濯バサミ”を繰り出し、また岩崎の肩固めをしのぎ切るなど「東洋の神秘」の片鱗を見せた。

 しかし後半はややガス欠気味で守勢に回ったことから2つの指導を受けてしまい、大将戦だけは判定決着があることから、判定で岩崎が勝利を収め、CARPE DIEMが決勝に進出した。

HALEOのソウザがスリーパーホールドでU-ZUKIDOの大将・中村を葬った(撮影・仲西マティアス)

TEAM HALEOがTEAM U-ZUKIDO下し決勝進出
 1回戦の第2試合はUWFにルーツを持つ選手たちを中心に結成された「TEAM U-ZUKIDO」と「TEAM HALEO」が対戦。HALEOが3人残しで勝利を収めた。

 HALEOは先鋒の徳留が佐藤からジャパニーズチョークで秒殺の一本勝ちを収めると、続く井上とはグラウンドの攻防の中で井上が肋軟骨を痛めるアクシデント。ドクターチェックが入り、骨折の恐れがあったことからドクターストップがかかり、徳留が2人抜きとなった。

 U-ZUKIDOは中堅の濱岸がドローで徳留を止めたものの、副将のヘンリーが次鋒の金原にストレートフットロックで敗れ、残るは大将の中村のみ。

 中村は得意の腕十字(アームバー)で金原を破るも、HALEOは中堅のソウザが中村をリアネイキッドチョークで仕留め、宮田と小見川を温存したまま決勝に進出した。

CARPE DIEMの岩崎(左)は激戦の末、ソウザと引き分けた(撮影・仲西マティアス)

決勝では2人抜きのソウザを岩崎がストップ
 決勝のオーダーは「TEAM CARPE DIEM」は1回戦と副将と大将を入れ替え、先鋒:杉江“アマゾン”大輔、次鋒:デヴィット・ガルモ、中堅:松本義彦、副将:岩崎正寛、大将:世羅智茂。

「TEAM HALEO」は1回戦で出場がなかったものから優先的に出なければいけないルールのため、先鋒:小見川道大、次鋒:宮田和幸、中堅:ホベルト・サトシ・ソウザ、副将:徳留一樹、大将:金原正徳というオーダーで臨む。

 決勝ではHALEOの中堅ソウザが強烈な存在感を見せつける。CARPE DIEMの次鋒ガルボをリアネイキッドチョークで葬ると、中堅の松本戦は体重差が10キロ以上あることから試合時間が4分となったものの、終了間際にきっちりとリアネイキッドチョークで一本勝ちし、副将の岩崎との対戦にこぎつけた。

 試合後の会見で「盾の役目だった」と語ったCARPE DIEMの岩崎がソウザとの激戦をしのぎ切り両者失格に。

決勝で後がないCARPE DIEMの大将・世羅は徳留をアームバーで秒殺(撮影・仲西マティアス)

CARPE DIEMの大将・世羅が徳留を秒殺、金原とはフルタイムのドロー
 この段階でCARPE DIEMは大将の世羅、HALEOは徳留と金原の2人残りでHALEOが圧倒的に有利な展開だったが、世羅はわずか33秒で徳留をアームバーで仕留め、ほぼノーダメージで大将戦へ。

 大将戦は引き込みからのフロントチョークを狙う世羅が試合をコントロールするが金原もしのいでは足関節を狙うなど、互いに一本を“取りに行く”アグレッシブな攻防を展開。8分では決着せず、ドローに。大将戦での指導の差がなかったことから、勝負の行方は試合全体の指導回数での判定となり、2-0でCARPE DIEMが勝利。優勝を飾った。

決勝の大将戦では世羅(左)と金原が一歩も譲らぬ激闘を繰り広げた(撮影・仲西マティアス)
「QUINTET FIGHT NIGHT in TOKYO —Light Weight Team Championship—」(6月9日、東京・ディファ有明)試合結果

◆1回戦第1試合
「TEAM CARPE DIEM」vs「TEAM TOKORO PLUS α」
▲先鋒:杉江“アマゾン”大輔(4分ドロー)先鋒:伊藤盛一郎▲
▲次鋒:デヴィット・ガルモ(ドロー)次鋒:今成正和▲
▲中堅:松本義彦(ドロー)中堅:所英男▲
▲副将:世羅智茂(ドロー)副将:小谷直之▲
▲大将:岩崎正寛(ドロー)大将:矢野卓見▲
※大将戦は判定で岩崎が勝利

◆1回戦第2試合
「TEAM U-ZUKIDO」vs「TEAM HALEO」
●先鋒:佐藤光留(36秒、ジャパニーズチョーク)先鋒:徳留一樹〇
●次鋒:井上学(6分18秒、ドクターストップ)徳留一樹〇
▲中堅:濱岸正幸(ドロー)徳留一樹▲
●副将:ビクター・ヘンリー(ストレートフットロック)次鋒:金原正徳〇
〇大将:中村大介(2分33秒、アームバー)金原正徳●
●中村大介(1分29秒、リアネイキッドチョーク)ホベルト・サトシ・ソウザ〇
※「TEAM HALEO」がソウザ、小見川道大、宮田和幸の3人残りで勝利

◆決勝
「TEAM CARPE DIEM」vs「TEAM HALEO」
〇先鋒:杉江“アマゾン”大輔(4分6秒、アームバー)先鋒:小見川道大●
●杉江“アマゾン”大輔(1分7秒、キムラロック)次鋒:宮田和幸〇
〇次鋒:デヴィット・ガルモ(5分22秒、二ーバー)宮田和幸●
●デヴィット・ガルモ(4分12秒、リアネイキッドチョーク)中堅:ホベルト・サトシ・ソウザ〇
●中堅:松本義彦(3分12秒、リアネイキッドチョーク)ホベルト・サトシ・ソウザ〇
▲副将:岩崎正寛(ドロー)ホベルト・サトシ・ソウザ▲
〇大将:世羅智茂(33秒、アームバー)副将:徳留一樹●
▲世羅智茂(ドロー)大将:金原正徳▲
※全指導回数2-0で「TEAM CARPE DIEM」が勝利