女性25歳「大切な親友を傷つけてしまいました」【黒田勇樹のHP人生相談 97人目】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 脚本・演出を務めさせていただく三栄町LIVE×黒田勇樹プロデュースVol.2「スーパー名探偵のファイナル事件簿」の初日が昨日(28日)開きました。

 短い稽古日数でしたが、満足のいく仕上がりになったと思います。

 急きょ出演していただくことになったガリガリガリクソンさんが裏の導線を通れないというアクシデントも乗り越えましたので、もう成功間違いなしです。

 みなさん、ぜひお越しください。
 では今週も始めましょう。

写真・https://www.pakutaso.com/
あだもす(女性25歳)のお悩み
好きだからこそストレスを抱えながら付き合うのは嫌なんです

 黒田さん、こんばんは。

 以前、どうしたら彼女にしたいと思ってもらえるか、という相談をした者です。

 私自身が肉体関係を持つ恐怖を抱えていることが問題との結論で、
「そういう関係になっても構わない!と心から思える人に会うまで待つか、性的欲求も越えた物凄く年上の人と付き合ってみる」という2つの道筋を立ててもらいました。

 結果から言うと私は前者を選び、もし現れなかったら一生独身でいいや!って吹っ切れました。

 今のところ好きな人は現れていないため、「男から来た二人きりの誘いは全て断る」を徹底したお陰で、今や立派に硬派です。

 食事に誘っただけで好きな訳じゃねぇよ、調子乗んなブス!って感じでしょうね笑

 でもくよくよ悩むよりずっと楽です。

 ありがとうございました。

 さて、その悩みがなくなった今、専らの悩みは友人関係です。

 悩みってなかなか尽きませんね笑

 長々とめんどくさい悩みですが、また何か助言頂けると嬉しいです。

 私には、知り合って7年になる大切な親友がいます。

 大学時代のサークルの同期で、当時は家も近く、気付けば常に一緒にいるくらいの関係でした。

 社会人になりたての頃も土日には私が彼女の家に行き、飲んだり、朝までDVDを見たりして楽しく過ごしていました。

 しかし社会人4年目になり、「土日という限りある余暇を、有意義に使わなければ」という思いが強くなってきました。

 私自身キャリアアップのため全くの異業種に転職をしたばかりで、勉強したいこと、考えたいことが以前よりずっと増えました。

 決して、彼女と会っている時間が不毛だとは思いませんし、疎かにしようなんて思ってません。

 でも、はっきり言うと今は「自分自身の成長」の方が大切だと思ってしまっています。

 その為、彼女からの誘いも、資格の勉強で忙しいとか何かしら断りづらい理由をつけてたまに断るようになりました。

 しかしそんな言い訳紛いの断り文句がずっと続くわけもなく、上記の理由を正直に述べました。

 それが、彼女をひどく傷つけてしまいました。

 彼女の反応は、そういう思いを飲み込んでたと思うと信用できない、これからは思っていることをはっきりと言ってほしい、というものでした。

 私は元来波風立たせたくない性格で、彼女がやりたいという事にNOと言うことはほとんどありませんでした。

 重ねて私は本来一人が好きなので、一緒に◯◯がやりたい!みたいに思うタイプではないため、自分からそういう要望を表に出したこともほぼありませんでした。

(やってみたらなんでも楽しいタイプでもあるので、言われたからやっただけ、不本意でしたみたいには思ってません)

 しかしそう言われたので、私としては誠意のつもりで、

「それにそんなに時間を割きたくない」

「その日は早めに帰りたい」

「そんな時間にご飯は食べたくない」

「お金を出してまでやりたいことではない」

 等々、これまで思ってても言わずにいたことを言ってしまうようになり、それはそれで彼女を傷つけてしまいます。(当たり前ですね)

 ただ、ここまで書いて嘘だろ?!と思わせてしまうかもしれませんが、私は彼女の人柄から何から全部がとても好きです。

 そもそも友達はいらない人間なので、好きじゃなきゃこんなに長く一緒にいませんし、こんな事で悩むくらいなら関係を切ります。

 反して彼女はとても素直に人に向かっていける、明るくて社交的で、彼女の事が大好きな友達がたくさんいるような人です。

「あなたの他人に対する接し方が自分とかけ離れているのは重々承知だけど、正直大事に思ってくれてないんだなって思って傷つく」

 と言われましたが、私は、自分の事が今は一番大事というだけで、彼女が大事じゃなくなったなんてこと毛頭ありません。

 私も彼女も笑って過ごせる時間が多ければ多いほど幸せだし、おばあちゃんになっても呼べば来るくらいの関係で一生友達でいたいのです。

 そもそも友達を持てる器の人間じゃない、自分勝手で冷徹な人間だって事はよくわかっています。
それでもこんな私を一番の友達だと言って、関係を大切に思ってくれている彼女には、感謝と尊敬の念しかありません。

 これまで過ごしてきた楽しい思い出の数々も、決して無理して楽しかったわけでなく、心から楽しいと思えた特別なものです。

 だからこそ共に過ごす上で、ストレスを抱えながらっていうのは嫌なのです。

 わがままですね…

 どういう風に思いを伝えて、どういう付き合い方をしていくのが一番いいのか。

 気になって最近ぐずぐずしちゃってるので、お答え頂けると嬉しいです。

◆黒田勇樹
まずサンテグジュペリの「星の王子さま」を読んでみて

 いや、わかるよ、その子のことが凄い好きなの。そうじゃなきゃこんなに悩まないもの。
充分に伝わってきました。

 まず最初に、友人関係に関しては僕の中でひとつ答えが出ているのでその話からさせて頂こうと思います。

 それは、名著サンテグジュペリの「星の王子さま」に出てくる王子とキツネの話です。

 もうね、「友人関係」については全てこのエピソードに描かれているといっても過言ではありません。

 本当は原作読んで欲しいのでかいつまみたくないのですが、簡単に言えば、出会ったその日に仲良くなろうとする王子に、キツネが「毎日同じ時間に来なきゃいけない」というわけですよ。

 で、それをキツネは遠くから見ていて、しばらくするとその時間が待ち遠しくなったり、ある日、その時間に彼が来ないと「何かあったのかな?」と王子のことを思うようになる。

 そうやってお互いという存在がお互いの中に出来ていって、ある日キツネは夕焼けに照らされた稲穂を見て、王子の金髪を思い出すようになる、と。

 ああ、僕の文章力でこの文字数ではとても書ききれませんが、読んで!原作読んで!

 とにかく、友人関係の作り方には(これは僕の呼び方ですが)「手続き」が、必要なわけです。

 相談者さんとそのご友人は、ちょうど出会った時期に、遊ぶ時間のタイミングが合ったりしたからこういう手続きをすっとばしちゃったんだと思います。

 さて、こっからようやく相談の回答です。

 ぶっちゃけ、手続きを間違えた人間関係を修正するのは、最初の手続きよりとても複雑で時間とエネルギーのかかる作業になります。

 僕なんかは、大人になってしまったのでどんなに仲良かったり好きな相手でも、ここを間違えてしまった時は…

 諦めます。

 特に他に大切なものがあるのであれば「この人とは手続きを間違えてしまった。残念だけど次に出会った人とは手続きを間違えないようにするという教訓として、僕の心の中に生きて下さい」と、さよならします。

「時間が無くて友達との関係がおかしくなってしまった」という相談者さん、解決編の前にひとつ質問です。

 その関係を修復するために、時間とエネルギーを割けますか?

 お返事お待ちしております。

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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として活躍。主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともに TBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にてキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパー・メディア・フリーター」と名乗り、ネットを中心に謎の活動を開始。2012年3月には自身のことを記録した『非俳優生活100days』を刊行。 現在は「廃優」と名乗り、俳優業に復帰しているとの噂も。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

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