アジア大会で日本は金75個獲得!競泳6冠の池江がMVP

MVPを獲得した池江(写真:AFP/アフロ)

 インドネシアのジャカルタなどで開催された「第18回アジア競技大会 ジャカルタ・パレンバン」(8月18日〜9月2日)で日本は前回の2014年仁川大会の47個を大きく上回る75個の金メダルを獲得。1966年のバンコク大会の78個に次ぐ史上2番目の多さで、2年後の東京オリンピックに大きな弾みをつけた。

 日本選手団の山下泰裕団長は2日に行われた総括会見で金75、銀56、銅74の計205個のメダルを獲得した日本選手団について、「予想をはるかに上回る好成績を挙げられた。この成果を2020年にいかにつなげていくかだ」と話した。

 山下団長は大会序盤の競泳がメダルを量産したことが勢いを生んだと評価した。その象徴となったのが競泳女子の池江璃花子。池江は6冠を達成し最優秀選手(MVP)に選ばれた。

 金メダルの内訳は女子が35個で男子が34個。山下団長は「平昌五輪に続き、女性の活躍が非常に目立った。東京五輪でも女子選手が生き生きと輝く姿が期待できる」と話した。しかし一方でメダルを逃した競技については「極めて厳しい。東京五輪に向けて競技団体の総力を挙げて強化を図らなければいけない」と危機感を見せた。

 MVPの池江は8月24日の競技終了後に帰国していたが、受賞のため再びジャカルタを訪れ会見。「素敵な賞をいただき光栄。6冠を達成できた最高の国にまた戻って来られてうれしい」などと話した。池江は閉会式で日本選手団の旗手も務めた。

サッカー女子決勝で決勝点を決めた菅澤(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 サッカー女子代表(なでしこJAPAN)は8月31日に行われた決勝で中国を1−0で破り2大会ぶり2度目の優勝を果たした。4月のアジア・カップに続く2冠達成で来年の女子W杯に弾みをつけた。

 決勝は中国に攻め込まれる場面も多く、苦しい展開だったが、後半終了間際の45分、中島のクロスに菅澤が頭から飛び込み決勝点をあげた。

 サッカー男子は9月1日に行われた決勝で韓国に敗れ準優勝に終わった。しかし2年後の東京五輪の主軸となるU-21世代で、なおかつJリーグのシーズン中ということから各チームから1選手のみという条件でチームを編成した日本に対し、韓国は規定上限のU-23世代にオーバーエイジ3枠にアジアのスター、孫興民らを投入。格上のうえ、さらに優勝すれば兵役が免除されるという韓国相手に日本は延長までもつれこむ。2−0と離されてからも1点を返し、最後まであきらめない姿勢を見せるなど、価値ある準優勝だった。

男子4×100mリレーを制した日本チーム(写真:AFP/アフロ)

 陸上では8月30日、男子400メートルリレーの決勝が行われ、山県、多田、桐生、ケンブリッジ飛鳥の布陣で臨んだ日本は38秒16をマークし、1998年バンコク大会以来、20年ぶり5度目の優勝を果たした。2年後の東京五輪では米国、ジャマイカ、英国、中国といった強豪とメダルを争うことになる。