黒木華「たぶん一緒にいる」樹木希林への思いを語る

 映画『日日是好日』初日舞台挨拶が13日、都内にて行われ黒木華、多部未華子、鶴田真由。原作者の森下典子、大森立嗣監督が登壇した。

 黒木演じる主人公が、茶道を通して成長する姿を描く感動作。先月15日に亡くなった樹木希林が、主人公を導く茶道の先生役で出演している。

 樹木が闘病しながらも心血を注いだ本作。初日の舞台挨拶に立てなかった樹木との出会いについて登壇者たちが語った。大森監督は「(7月31日に行われた)京都の完成披露でお会いしたときに随分、お痩せになってるなと。今日お会いできると思っていたので、すごく残念です。ひと言でいうのは難しいけど、出会えてよかった。(希林さんとお仕事ができたことが)僕の財産になっていくと思います」と語った。樹木とのお茶室での2人きりのシーンを「なんてありがたい時間なんだろうと過ごしていたのを覚えています」と振り返った黒木は、樹木へ「初日を迎えましたよー!」と語りかけ「たぶん一緒にいると思います」と笑顔を見せた。

「樹木に恐れ多くて怖いイメージを抱いていた」という多部は「撮影中にはいろいろとお話しさせていただき、スタッフさんへの言葉にも必ず愛があって、1人ひとりと向き合ってお話されていた。貴重な時間をありがとうございました、とお伝えしたいです」と樹木への感謝をあらわに。さらに多部は「黒木さんと樹木さんの共演シーンが本当に素晴らしくて、いろんな“すごいな”を感じました」と黒木を絶賛していた。

「世の中には“すぐわかるもの”と“すぐわからないもの”の2種類がある」という本作のテーマにちなみ、大人になって気づいたこと分かったことは、という質問に黒木は「休むことは大事だと思いました」と回答。仕事がなくなるのではという不安を感じつつも「3週間くらいお休みを頂いたとき、その後、新たに頑張ることができました」と明かした。さらに「樹木さんは“本物を知ることが大事”とおっしゃっていました。本作ではそういった茶器や掛け軸も出てきます。ぜひ樹木さん演じる武田先生のお茶室を感じていただきたいと思います」と語った。

 映画は全国公開中