2年連続「東京ドームMVP賞」の菅野「今年も満場一致はうれしいが…」

MVPの菅野(左)と特別賞の岡本

岡本が特別賞を受賞
 東京ドームをフランチャイズとすると巨人の選手の中から、東京ドームでの公式戦で最も活躍した選手に贈られる「東京ドームMVP賞」の表彰式が10月23日、東京ドームで行われた。

 MVPは菅野智之投手が2年連続3度目の受賞を果たした。

 菅野は今年、セ・リーグの最多勝、最優秀防御率、最多奪三振のタイトルを獲得。東京ドームでも10勝3敗、6完封、防御率1.68、奪三振102の成績を残し、満場一致での受賞となった。

 また今年は岡本和真選手に特別賞が贈られた。

 岡本は今シーズン、史上最年少で「打率3割、30本塁打、100打点」を達成。東京ドームでもチームトップの13本塁打を記録。6月からは第89代の4番打者として活躍した。

 表彰式と合わせて行われた会見で菅野は「今年もこの場にいることができて本当にうれしく思う。今年も満場一致で選んでもらえたのはうれしいことだが、来年は少しでも票が割れるくらいの活躍をしてくれる選手が出てきてくれたらうれしいし、僕もそれが刺激となってもっともっといい成績を上げられると思う。今年は3位に終わってしまったので、優勝してまたここに帰って来られるように頑張っていきたい。来年も取れるように頑張る」

 岡本は「去年のことを考えるとこんな賞を頂けるということは考えられなかったのですごくうれしい。表彰されるのは多分初めてだと思う。賞状をもらうのは卒業式で一度もらった記憶があるくらい。来年はしっかり東京ドームでもっと活躍できるように頑張って、MVPを頂けるように頑張ります」と挨拶した。

菅野は満場一致の受賞にもどこか浮かぬ顔

菅野は最終戦のDeNA戦「プロに入って一番うれしかった完封だった」
 菅野は最も印象に残っている東京ドームでの試合として「最終戦のDeNAとの試合が今年だけではなく、プロに入って一番うれしかった完封だった」とし、その理由として「いろいろな理由がありますが、正直、最後のほうは最多勝を狙える位置にもいたし、去年、沢村賞を取ってから、“来年は狙って取る”と決めて今シーズンに臨んだ。そういういろいろな“勝ちたい”という思いがあったし、チームもCS争いをしていて、DeNAとの直接対決だったので負けられない試合だった。そこでああいうパフォーマンスができたというのは、今後の野球人生の糧になると思った。いろいろな思いが詰まった1勝だった」と振り返った。

 松井秀喜氏、阿部慎之助に並ぶ3回目の受賞については「巨人を、日本球界を代表する尊敬する2人の選手に並べてうれしいというものはあるが、その名に恥じない活躍を続けていかなければいけないという、身の引き締まる思いが強い」などと話した。

 岡本は印象に残っている場面として「開幕2戦目の阪神戦のホームラン。自分が東京ドームで初めて打ったホームランなので印象に残っている」と話した。

 来年の目標としては菅野は「毎年高い目標設定をして、それをクリアするということを意識してやっている。6完封以上。できればCSでやったノーヒットノーランみたいなことができれば」、岡本は「今年は全く満足していない。来年は今年の数字よりはるかに上を行けるように頑張りたい」とそれぞれ話した。

 また岡本は会見後には「まだレギュラーだとは思っていない。(来季は)スタートからアピールできるようにやっていきたい。来年はもっと大事になってくる。毎年キャリアハイできるということも理想だと思う。来年はもっと成績を出せるように、そう思って今以上に取り組み方などもしっかりしてやっていきたい」などと話した。

 2人は受賞を記念した「スターメモリアルプレート」が東京ドーム内に展示される。