今年の新語に「ばえる」辞書づくりのプロが選出! 「そだねー」は選外
辞書を編む人が選ぶ「今年の新語 2018」(三省堂主催)の選考発表会が5日、渋谷の東京カルチャーカルチャーで行われ、大賞にSNSなどに投稿された写真などが際立っている場合やSNSなどに投稿したくなるほどであるときに使われる「ばえる(映える)」が選ばれた。「半端ないって」と「そだねー」は選外だった。
流行語とは違い、「2018年を代表する言葉(日本語)で、今後、国語辞書に採録されてもおかしくない言葉」という観点で広く募集した候補1296語(応募総数2315通から重複した言葉を除いた数)から、選考委員が選考した。
大賞の選考理由について、選考委員を務めた『三省堂国語辞典』の編集委員の飯間浩明氏は「去年までは、こんなに“ばえばえ”言わなかった。インスタばえ、あるいはSNSばえってまどろこっこしい言い方をしていたんです。去年から今年にかけて、“ばえるねえ”とか“ばえな感じ”とかいうようになって、何にでも使えるようになった」とし、「急激に見映え表す言葉が普及してみんなが使うようになった、これは無視できない」と説明。
選考委員で『三省堂現代新国語辞典』の編集主幹の小野正弘明治大学文学部教授は、「新聞の見出しに、“映える”と書いてあったのですが、読むと“ばえる”と読んだほうがいいような内容だった」と、「ばえる」が広く浸透している例を挙げた。
第2位は、不快や不愉快に感じることまで意味が広がった「モヤる」。第3位は「わかりみ」だった。
この日、特別ゲストとして登壇した北川悦吏子は「わかりみ」を気に入っているといい、脚本を手掛けた『半分、青い。』の最中、シーンや撮影について佐藤健とLINEしていたときに佐藤から「わかりみ」って返ってきたというエピソードを紹介した。
発表会には選考委員を務めた三省堂の瀧本多加志常務取締役出版局長、三省堂の山本康一辞書出版部長・大辞林編集部編集長も出席した。
「今年の新語 2018」の特設サイトでは、ベスト10とその語釈、また選評を掲載している。
大 賞:ばえる(映える)
第2位:モヤる
第3位:わかりみ
第4位:尊い
第5位:VTuber
第6位:肉肉しい
第7位:マイクロプラスチック
第8位:寄せる
第9位:スーパー台風
第10位:ブラックアウト
選 外:半端ないって/そだねー
「今年の新語2018」特設サイト:https://dictionary.sanseido-publ.co.jp/topic/shingo2018/