那須川天心がメイウェザーの挑発に「一発蹴ってやりたい」【12・31 RIZIN】

シャドーボクシングでスーパーマンパンチを見せる天心

「体重差はあってもパンチをもらわなければいい」
「RIZIN.14」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)でフロイド・メイウェザーと対戦する那須川天心が12月18日、千葉・松戸のTEPPEN GYMで公開練習を行った。

 那須川は3分のシャドーと3分のミット打ちを行い、時折、裏拳にも似たジャブやスーパーマンパンチといったキックボクシング特有の動きを見せた。

 那須川は12月2~17日までアメリカで元プロボクシング3階級王者のホルヘ・リナレスのもとでボクシング特訓を行ってきたのだが、練習後の会見では「本当に変わった。こんなに変わるんだと思うくらい。周りから見ても自分の中でも変わったと思う。濃い2週間だったと思う。一番はステップ。だからといってボクシングボクシングするつもりはない。スーパーマンパンチとか驚かせる動きを見せたい」などとその成果を話した。

 契約体重は66.7kg以下と発表されたが那須川は61~62kgのナチュラルな体重で臨むという。それでもメイウェザーとはかなりの差がある。那須川は「一発ももらえない。3分×3R、しっかり集中してやらないといけない」と慎重な姿勢を見せながらも「体重差はあってもパンチをもらわなければいい。そのパンチも速いと思うが見えないことはないと思う。自分が当てられるポイントを探していきたい」などと続けた。

強烈な左ストレートをミットに叩き込む

「まず当てる。当たれば階級関係なく倒せる」
 逆にメイウェザーのディフェンスをどう打ち破るのかについては「KOで倒すことも考えているが、まず当てるということ。当たれば階級関係なく倒せるパンチを持っているので」などと話した。

 メイウェザーについては「世界最強の選手なんで自分が油断するポイントは1個もないし、自分はいつも以上に集中して、カウンターもどのタイミングで打たれても大丈夫なように精神を研ぎ澄まして試合に臨まないといけない」と持ち上げる部分もあったが、「メイウェザーはエキシビションと言っているが、逃げてるなと思う。アメリカで公開練習をやった時も凄いナメていたので、日本代表としてぶっ倒してやりたい」「すごい挑発してくるんで一発蹴ってやりたい気持ちはあるが、ダメなんで(笑)。それくらいの気持ちで。蹴りがなくても不安はない」などと辛辣な言葉で評する場面もあった。

メイウェザー狩りを誓った天心

「そういう選手が世界一とは思いたくない。それを変えるために自分が頑張るしかない」
 そして最初の会見の後に起きた「出る出ない」騒動については「びっくりした。世界一になった男がそういうことを言うのかと感じた。そういう選手が世界一とは思いたくない。それを変えるために自分が頑張るしかない」と世界一と言われる男をその座から引きずり落とすことを誓った。

 また今回のメイウェザーとの対戦決定からの一連のトレーニングを経て、那須川自身のボクシングへの興味が大きくなったのは明らかで、かねてから噂されるボクシング転向もまたぞろ浮上しそうだが那須川は「凄く面白くて、こんなに奥深いんだって思った」などとしながらも「来年はRISEでキックボクシングの世界一を決める大会(RISE WORLD SERIES 2019)がある。そこをしっかりクリアしないと、次のステップに進んだりいろいろなことは考えらえないので今はキックに集中したい」などと話した。