サッカーアジア杯 日本は準優勝も決勝ではカタールに完敗
サッカーの「AFC アジアカップ UAE 2019」(1月5日〜2月1日、UAE)の決勝で日本はカタールに1−3で敗れ、準優勝に終わった。カタールは初優勝。
日本は前半12分、27分に立て続けに失点。後半24分に南野が今大会初ゴールを決め1点差に詰め寄ったものの、38分にPKを与えてしまい、それを決められとどめを刺されてしまった。
1点目の失点は相手FWのアリが右からのクロスを巧みにコントロールし、右足のオーバーヘッドで決められた。日本は守備陣の相手への寄せが甘く、27分にはハティムにミドルシュートを打たせてしまい、2失点。ペースを握れないまま前半を終了した。
日本は後半24分、ゴール前に抜け出した南野がゴールを決めたが、38分には相手のコーナーキックに競った吉田の左手にボールが当たってしまい、VARでPKと判定され万事休した。
日本は前回大会では8強止まり。ロシアW杯後の新チームへの移行期で、森保監督になってからの初の公式戦ということを考えると準優勝という結果は悪くはない。
しかし今大会ではアジアの上位グループと目されていた韓国とオーストラリアが準々決勝で姿を消し、ベスト4にUAEとカタールが残るなど中東勢が復権。アジアの勢力図が変わりつつあるなかで危機感を感ぜずにはいられない結果でもあった。
特にカタールは洗練されたパスワーク、攻守に組織的なサッカーを展開し、決勝までの全試合に勝利。それも19得点1失点というパーフェクトな内容だった。
そしてエースのアリは大会最多得点を更新する9ゴールを挙げ、MVPと得点王を獲得した。
もともとフィジカルやコンタクトに強い中東勢が組織的なサッカーを身につけ、そこに絶対的なエースが君臨するとなると、今後控えるカタールW杯予選も一筋縄ではいかない。
しかし今大会で森保監督は20歳の堂安律や冨安健洋といった若い選手を積極的に起用し、彼らもその期待に応え大会中に大きな成長を見せた。森保監督は東京五輪の監督も務めることから、今後も世代交代はスムーズに進むと思われる。ロシアW杯で活躍した中堅の選手たちも当然「まだまだ」という気持ちなだけに、今後はチーム内でハイレベルな競争が展開されそうだ。