元ラグビー日本代表の吉田義人氏が中学生にメッセージ「人よりも努力すれば必ず結果はついてくる」
台東区立忍岡中学校の立志式で講演
ラグビー元日本代表で7人制ラグビーの「サムライセブン」の代表兼監督を務める吉田義人氏が2月16日、東京都台東区立忍岡中学校の立志式で講演を行った。
「立志」とは文字通り「志を立てること。将来の目的を定めて、これを成し遂げようとすること」という意味。昔は数え年の14歳で元服(成人)したことから現在、多くの中学校で2年生を対象に立志式が行われている。同校では8年前に台東区で最初に立志式を行い、今年で8回目となる。
この日、吉田氏は「夢に向かってこころざし高く」をテーマに約1時間講演した。
吉田氏は自らの中学時代からこれまでの人生を振り返りながら、挑戦することの大事さを説く。それは自らがそうして数々の栄光をつかみ取ってきたから。
かといってただ闇雲に努力を押し付けるわけではなく、「挑戦すること頑張ることは大事だが、なぜそれが大事なのかということをイメージできないとモチベーション上がらない」と話す。そして「自分でどの情報が正しいかを見分けられる技術を身につけないといけない」とアドバイスした。
そして自らがここまでやってこられたことについては「仲間や恩師との出会いがあり、たくさん応援してくれた人がいたから」と話した。これについても「そのためには何が必要かというと、正直に誠実に、できなくてもいいから一生懸命努力すること。最初は誰もができない。でも一つ一つクリアして行ったら、必ずやりたいと思うことが叶う。努力を惜しまなければ必ず周りの人が助けてくれる」と続けた。
「自分自身に勝つことで人は自分に自信が持てるようになる」
また明治大学ラグビー部の恩師、北島忠治監督の教えを引き合いに「人生においては前進していかなければ道は切り開けない。でもそれは大変。厚くて高い壁が立ちはだかる。それを乗り越えなければいけない」とし、その厚い壁を克服するためには「相手にチャレンジする前にまず自分にチャレンジしなければいけない。自分自身に自信を持たなければいけない」と話す。これについても「弱い自分自身というものは必ずいる。今の僕にもいる。今日だって寒くて起きたくなかったが、ここに来るために、自分に勝ってちゃんと起きることができた。でも“もっと寝ていたい”と思う弱い自分もいる。自分自身に勝つことで人は自分に自信が持てるようになる。そういう人が初めて他の人に挑戦することができる」と弱い自分を克服することは決して大仰なことではなく、日々の小さな努力から成し遂げられることであることを伝えた。
吉田氏は高校から輝かしい実績を重ねてきたが、これについても改めて「たくさんの仲間に恵まれ、たくさんの恩師を持ち素晴らしい人生を送ってきた。それは練習でもコツコツと人より多く一回やる、といったことをやって一生懸命頑張ってきたから。常に目の前の目標をクリアしてきたから今がある。目標を達成するには応援してもらえる人にならないといけない。それは人から愛される人になるということ。しっかりそれを実行してほしい」などと話した。
そして「人よりも努力すれば必ず結果はついてくる」とこの日の講演を締めくくった。