レキシ楽曲のミュージカル開幕!……なのに主演の山本耕史は「今でも分からない部分ある」



 歴史をテーマにしたユーモラスな楽曲で人気のアーティスト、レキシの楽曲で綴るミュージカル『愛のレキシアター「ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」』が10日、東京・TBS赤坂ACTシアターで幕開けした。

 同日、初日公演を前に報道陣向けのフォトコールが行われ、舞台の冒頭部分だという約15分程度が公開された。

 山本はジャージにメガネ、松岡茉優は弁慶のいで立ちで、刀をブンブン振り回す佐藤流司と対峙。時代は急に変わって少しだけ懐かしめの現代風に。そこでは山本演じる役柄はどうやら長い期間部屋に引きこもっているよう。舞台上には笑顔があふれ確実に楽しい雰囲気が広がっていたが、公開されたシーンだけでは、舞台の全ぼうはチラリとも見えてこなくて……。



 フォトコール後、山本をはじめ、松岡、佐藤、藤井隆、八嶋智人らキャスト陣が取材に対応。

 八嶋と藤井が「カオスだよね!」と顔を見合わせる本作。主演の山本が「台本をもらったとき、どれが自分のパートなのかを把握するのに時間がかかりました。今でも分からない部分がある……」と発言すると共演者たちもビックリした様子だったが、聞けば山本は「25年間引きこもっていた」という役をはじめ6役、八嶋は8役、一番多い松岡は9役を演じるという。それも「カオス!」な作品になっている理由といえそう。「(歴史の)勉強になりますし、一方で物語がどんどん飛んでいくので、こんがらがるし。実際と違う事にもなるので、今は何が正しいのかもう分からない」と、藤井。

 報道陣が「どういう話?」とストレートにぶつけると、レキシのファンでありミュージックビデオにも出演している八嶋が説明役を買って出た。「レキシさんの楽曲を使ってストーリーを組み立て、レキシさんの音楽と芝居のどっちも楽しんでもらう。僕はもともとレキシさんのファンでもあるんですけども、(レキシの)曲にはストーリーがあって、ダブルミーニング、トリプルミーニングもある。それをワッーと膨らませたようなものです。だかえらお芝居を見るというよりも、ライブですね。お客さんもノリノリで。そういう仕掛けも伝わったら」と、話した。



 そのうえで「いろんな人が楽しめる作品になっていると思います」と、山本。「舞台というと堅苦しい内容だったり重たいテーマだったりすることもありますけど、肩の力を抜いて、遊園地のなかに入っていくような感覚で楽しんでもらえると思う」と、胸を張った。

 原案・演出は、「たいらのまさピコ」こと、河原雅彦。河原は上演台本も担当する。レキシ本人の出演はない。ほか出演に高田聖子、乃木坂46の井上小百合ら。

 24日まで同所で。大阪公演もある。