聴き入るってこういうこと。オススメCD 4選
「THE ANYMAL 」Suchmos
アシッドジャズを思わせるスムースな楽曲で音楽ファンのハートをつかんだSuchmosだが、それはもう彼らを構成する一部でしかない……と、少しずつ認識し始めていたことを強烈に確信させられる。最新作の『THE ANYMAL』はそんな印象の作品だ。既に発表されている「WATER」しかり、アルバムに先立って配信リリースされた「In The Zoo」しかり、スムースとはいえない。聴きながら、アイデアの始まりや、誰かへのリスペクトだったり、ついつい考えを巡らせてしまう音楽的に豊かさがある。バンドのオフィシャルサイトでは本作の制作風景などを収めたティザー映像が公開されている。発売まではこちらで我慢!?
「MAGIC 」back number
揺るぎない人気のロックバンド、back numberが3年3カ月ぶりにリリースする最新アルバム。彼らの楽曲の特長である心の琴線に触れるメロディーや言葉で構成された楽曲が詰め込まれている本作は、再生をタップすることで視界が開いていくようなマジックな作品だ。「瞬き」「大不正解」「オールドファッション」といったおなじみのナンバー、最新シングルでドラマ『初めて恋をした日に読む話』の主題歌「HAPPY BIRTHDAY」など、ロックチューン、バラードやミッドなど全12曲を収録。このアルバムで人生のいろいろな場面で現れるマジックに気づくためのアンテナの感度が高くなることは間違いなさそうだ。
「THE ROAD: PARTⅡ LOST HIGHWAY」UNKLE
ジェームス・ラヴェルのミュージックプロジェクト、UNKLE(アンクル)の最新作。本人いわく「ミックステープのようなもので、一つの旅なんだ」という本作にはトータル22曲が収録されている。英ロンドンの若手ミュージシャンで詩人でありラッパーのエリオット・パワーやトム・スミス(エディターズ)、ミック・ジョーンズ(ザ・クラッシュ)などなど参加したアーティストをリストにすればとにかく長いものになる。
「Cows On Hourglass Pond」Avey Tare
米人気グループ、Animal Collective(アニマル・コレクティヴ)における、メインのソングライターの1人であるエイヴィ・テアの最新作。ソロ名義の作品は前作『Eucalyptus』(ユーカリプタス)から約1年半ぶりと考えると多作と言えるソングライターだ。本作は、昨年アッシュビルでリールテープマシンを使ってレコーディングされたという。リリースに先立って発表されている「Saturday」は躍動感のある美しい楽曲で、聴くほどに曲の世界に沈殿していくような感覚を覚える。