料理人・野村友里が伝える食の醍醐味「心が満たされる“心の食”が大切」【Be Style】

 “~になりたい”――。女性が思う“Be”の部分にフォーカスを当て、さまざまな立場の女性ゲストを招き、仕事や育児、ライフスタイルなどについてクロストークを展開するTBSラジオの新番組「Be Style(ビースタイル)」。

 Nagatacho GRiD[永田町グリッド]にて公開収録された第4・5回目の放送は、MCを務める菊池亜希子さんとともに、原宿の一軒家レストラン「eatrip」を主宰し、料理人・フードディレクターとして活躍する野村友里さんが登場。

 「身近な先生だった」と語る母の存在、そして単に食べるだけでは終わらない食の魅力とは。野村さんが語った。



 お店を主宰するだけではなく、食にまつわるイベントや、食に関する書籍、ケータリングやCMのフードディレクションなど、多岐にわたって食の可能性を伝える野村友里さん。そのルーツは、母親の姿にあると振り返る。

 「母は料理が得意だったこともあり、料理研究家のようなことをしていたのですが、どちらかというと、“自分は主婦だ”というところにプライドを抱いていました。家事を極める、ではないですが、その中心である食事には人一倍気を遣っていて、強いこだわりを持っていました。今思うと、私にとって身近な先生のような存在だったんだなって思いますね」

 大学卒業後、就職するも「手に職を持つような仕事がしたい」という思いから離職。「漠然とですが、私はお嫁さんになるんだろうなって考えていて。だったら、家の中でもできる武器がないといけないな……って、その程度の軽い考え方だったんですよ」とほほ笑むが、脳裏に浮かんだのは、家庭を切り盛りする母の姿だったという。

 「父が友人を自宅に招くときは決まって打ち水をしていましたし、食卓に並べる料理も一手間かけていた。そういうことをすることが好きな人だったんですよね(笑)。私は、食いしん坊な性格でもあったから、関心を持つことができそうな“食”であれば、自分の武器になるのではないかと考えました。それに食べることってやっぱり何かしらストーリーがありますよね。食材を作る生産者にもストーリーがあるし、食べる人にもストーリーがある。母は食を介してストーリーを作るようなところがあったから、そういうところに惹かれた部分もあったんでしょうね」

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