【インタビュー】黒田勇樹が「戦争反対」の思いも込めた劇団「令和反戦楽団」旗揚げ
俳優で本紙コラムニストの黒田勇樹が自らが主宰する劇団「令和反戦楽団」を旗揚げ。10月8日から東京・四谷三丁目の三栄町LIVE STAGEで旗揚げ公演『スタン・反戦』が上演される。
公演を前に黒田になぜこの時期に劇団を立ち上げたのか? そしてどんな劇団なのかなどを聞いた。
公演を前に黒田になぜこの時期に劇団を立ち上げたのか? そしてどんな劇団なのかなどを聞いた。
「名前だけでやっていると思われるのは好きじゃない」
まずはなぜ劇団を旗揚げ?
「演劇のお仕事をこの1年半くらいやらさせていただいているんですが、“黒田勇樹”という名前でやることに、そのうち限界が来るだろうなと思いました。“黒田勇樹プロデュース”といった形ですね。“なんか有名な奴が名前だけでやってるんだろうな”って思われるのは好きじゃない。僕はありがたいと思ってやらせてもらっているんですが、それだけになるのはもったいない。それなら自分の団体とか屋号があったほうが仕事の幅を増やせるんじゃないかということで、まずは劇団を作ろうと思いました。今、37歳なんですが、10周年っていろいろな劇団さん、頑張られているじゃないですか。50歳を過ぎて10周年というのはしんどいなと思って、今、名前を付けて旗揚げをしてしまえば、極端な話、10年休眠していても47歳で10周年だと思って見切り発車で始めました(笑)」
形を作るだけでも大変だと思うが?
「半年くらい、月に数回の定例稽古と定例会をやっていました。最初に一つだけ決めていたのは、定例会に参加できた人たちで決めた内容だけを、次の月できちんと遂行するということ。稽古を何日やるかとか団費をどうするかとかも、その会議で顔を見て話したことだけをやる。ラインとかで覆したりはしない。ということだけをこつこつやろうということで、今年の3月に一度プレビュー的な公演をしてみようということになって公演をやりました。その公演までにも何人か入っては何人かが抜けということがありました。それで残ったメンバーと公演を見て入りたいと言ってくれた人たちと9月くらいに旗揚げ公演をできればいいなと言っていた時に三栄町LIVEさんに“この10月もなんかやってくれませんか”と言われまして、今年は忙しいし劇団との約束もあるのでお断りしようと思ったんですが“劇団の公演をやらせてください”とお願いしたら“どうぞどうぞ”ということでしたので、このタイミングで旗揚げ公演をやらせていただくことになりました。だからチラシを見ると“三栄町LIVE〈非〉プロデュース公演”になっているんです」
メンバーは自然発生的に?
「ツイッターで“劇団やります”って言ったのと、三栄町LIVEさんでは懇親会のようなものがあるんですが、そういうところでも“劇団やります”って言っていたので、そういうのを聞きつけてみんな集まってくれました」
俳優はもちろんスタッフも?
「今はスタッフさんはいないです。だからほぼ僕がやってます。超大変です。でも今回の公演は、まず劇場を押さえることができているのと、プロデュース公演を何度かやってきたので、そういう感じで三栄町LIVEの制作さんたちが動いてくれているので特に問題はないです」
今後はそういうことができる人も入れていかないといけない。
「今回の公演で“こんなことをやりたい”というものが世の中に伝わると思うので、そこからかなと思っています。劇団は長く続けたいので、一切計画を立てずにその場その場でより良い方向で進めていく。長く続けることを目標にしています。続けることって大事だと思っていますので」