小池知事「これからは自粛から自衛の時代」。東京アラート解除、ロードマップ「ステップ3」へ

小池百合子東京都知事(写真:Pasya/アフロ)
 東京都は11日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、都内の感染状況を示すモニタリング指標の数値が改善したことを受け、今月2日に発動した「東京アラート」の解除を決定した。また、12日午前0時をもって、休業緩和に向けたロードマップの「ステップ2」から「ステップ3」への移行も発表。ほぼすべての休業要請が終了することとなる。

 「東京アラート」は、直近1週間の平均で1日あたりの新規感染者が20人未満、新規感染者に占める感染経路不明の割合が50%未満、週単位の感染者増加比が1未満の3つのモニタリング指標のうち、どれか1つでも上回れば発出が検討される。今月2日には、都内で34人の新規感染者が確認されたことなどを踏まえ、初の「東京アラート」を発動。レインボーブリッジおよび都庁を赤色に点灯し、10日間に渡って都民に感染拡大への警戒を呼びかけた。

 11日時点で上記の新規感染者は17.9人、感染経路不明率は48.0%、増加比は0.98と、いずれも基準を下回ったため、都は「東京アラート」の解除を決定。また、東京都の小池百合子知事は、こうしたモニタリング指標に加え、医療提供体制の状況、専門家の意見など、総合的な判断を踏まえ、ロードマップの「ステップ3」への移行も決定した。

 「ステップ3」では、接待を伴う夜の飲食店やライブハウスなど、これまでクラスター歴があるか、高リスクの施設をのぞき、入場制限等を前提として全ての施設を開放する。飲食店の営業は午前0時まで、イベント開催は1000人まで可能になる。また、都は、接待を伴う飲食店やライブハウスについても、感染防止対策の徹底を求めた上で、19日から営業再開を認める方針を固めた。

 感染拡大防止と社会経済活動の両立について小池知事は、「これで新しいフェーズに入りました。これまで“自粛”のお願いばかりをしていきましたが、これからは自らを守る“自衛”の局面ではないかと感じています」と語った。