スポーツイベントの今 ―陸上 ―【アフロスポーツ プロの瞬撮】

 スポーツ専門フォトグラファーチーム『アフロスポーツ』のプロカメラマンが撮影した一瞬の世界を、本人が解説、紹介するコラム「アフロスポーツの『フォトインパクト』」。他では見られないスポーツの一面をお届けします。
撮影/文章:松尾憲二郎 (2020年7月23日〜26日 東京陸上競技選手権)
7月23日から4日間、「東京陸上選手権」が駒沢オリンピック公園・陸上競技場で開催された。
10月に予定されている日本選手権に向けて、調整の一環で出場した有力選手もいた。勝負勘を取り戻すためにも選手には大会が必要だ。

選手、メディア、すべての来場者は2週間の検温と体調を記録した問診票の提出をしてからの入場。
新型コロナウイルス感染者数が再増加する中、各所でこまめに消毒を繰り返す大会運営だった。
走り高跳びでは選手が飛ぶごとにマットとバーへの消毒。トラック競技で使われるスターティングブロックにも、 砲丸を投げ終えた手にも毎回消毒スプレーが毎回かけられていた。

ハードルを設置する係はフェイスシールドに手袋。勝者へのインタビューは消毒済みのワイヤレスマイク、インタビュアーは選手とのソーシャルディスタンスを保つ。
万が一のクラスター発生に備えてカメラマンはどこで撮影していたかの行動記録を提出してから会場を去る。

ここまでしないと現在のスポーツ大会は開催できないようだ。
世の中の新型コロナへの考え方が変わるか、ワクチン・特効薬ができない限り、”通常” へは戻れないのだろう。いや、もはや元に戻るという考え方は今後出番がないかもしれない。
新たなスポーツイベントの形を模索し、適応していくしかないのだろう。
選手のパフォーマンスへの悪影響が最小限で済むことを願っている。スポーツを通じてポジティブな気持ちが世界に届くことも強く願う。

■カメラマンプロフィル

撮影:松尾憲二郎
1985年 東京生まれ
都立工芸高校デザイン科卒業
バックカントリースキーの撮影にあけくれ雪山を登ってきた。
2014年より「アフロスポーツ」に所属。現在は様々なスポーツを撮影している。
日本スポーツプレス協会 (AJPS) 会員
国際スポーツプレス協会 (AIPS) 会員


【取材歴】
2015 冬季ユニバーシアード(スペイン/グラナダ)、EAFF 東アジアカップ(中国/武漢)、柔道・世界選手権
(カザフスタン/アスタナ)
2016 スキー遠征(モンゴル/アルタイ山脈)、リオデジャネイロパラリンピック

2017 冬季ユニバーシアード(カザフスタン/アルマティ)、冬季アジア大会(札幌)、夏季ユニバーシアード
(台湾/台北)、フィギュアGPシリーズ(ロシア/モスクワ)
2018 冬季オリンピック(韓国/平昌)、夏季アジア大会(インドネシア/ジャカルタ)、体操・世界選手権(カター
ル/ドーハ)
2019 陸上・世界選手権(カタール/ドーハ)

【個展】
2011 冷やしボブ(ボブ東京)
2014 YMK_展(EATME GALLERY 南青山)、YMK_展(UP LAND 札幌)
2016 SKIING MONGOLIA(代官山ヒルサイドテラス)、season(NIKON 新宿フォト・プロムナード)

【グループ展】
2018 AJPS報道展 『鼓動』
アフロスポーツ

1997年、現代表フォトグラファーである青木紘二のもと「クリエイティブなフォトグラファーチーム」をコンセプトに結成。1998年長野オリンピックでは大会組織委員会のオフィシャルフォトチーム、以降もJOC公式記録の撮影を担当。
各ジャンルに特化した個性的なスポーツフォトグラファーが在籍し、国内外、数々の競技を撮影。放送局や出版社・WEBなど多くの報道媒体にクオリティの高い写真を提供し、スポーツ報道、写真文化の発展に貢献している。

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