語り合いたい衝撃作「窮鼠はチーズの夢を見る」!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 今年はコロナとかいろいろ気の滅入ることや、さまざまな悲しい出来事が続いてます。

 ちょいちょい僕も気弱なつぶやきをしたりもしています。でも体調が悪い時でもワークショップとか稽古するとテンションが上がったりして、なんとかなったりしています。

 いや、だから何って話なんですけどね。

 今週は鑑賞記です。人生相談も引き続き募集中です。

 では始めましょう。
黒田勇樹
 行定勲監督、大倉忠義、成田凌W主演の映画「窮鼠はチーズの夢を見る」を観てきました。

 ストーリーはざっくりいうと男女入り乱れたラブストーリー。

 女性にだらしない男が、同性愛者の男性に長年好かれていて、その女性にだらしない方が女性問題に困ってる隙をついて抱いちゃうっていう、とんでもねぇストーリーなんですが…

 僕も女にだらしがないのでよくわかる!

 恋愛あるあるまみれでした。

「もしかしたら、世界中の人たちが“隠しているだけ”でこういう恋愛経験をしてるんじゃないか」と思わせるリアリティ。

 なんつーんでしょうね?「セクシャルマイノリティ」って言葉があんま好きじゃなく「いや、いっぱいいるはずだし、自分がどっちかは決めずに好きな人と恋をしてセックスすればいいんじゃないの?」と普段から思ってはいるんですが

 この映画は「大倉×成田」を楽しむ映画のハズなのに、「男×女」「男×男」、どっちのベッドシーンもめちゃめちゃネットリ描かれています。

「誰向け!?」

 芸術としては最高に“人間”が描けてるんですが、エンタメよりの思考の僕としては「どこの客層を狙ったのか全然わからない」

 だって「男×男」が観たい腐女子というんですかね?そういう人達に向けてるなら女性とのラブシーンはいくらでも「省略」する、もはや薔薇や椿の花が散ったり、カーテン越しのシルエットが消えたりすれば全然出来るのに、わざわざ、しっかり観せちゃう!

 ゲイ・レズ・バイ・全性愛者・腐女子etc.…

 色んな立場の恋愛観の人と、どう見えたか話し合ってみたい傑作でした。

 良かったところは、成田君が圧倒的に「ファンタジーな人物」を演じていて。大倉君が「人間臭い人物」を演じていたのに、きちんとマッチしていて、その陰陽がとても作品の本質を捉える為に機能していたところ。
それをやり切った俳優2人にも拍手。

 残念だったのは、肝心の男性同士のセックスのシーンで「ローションを使う描写」はあったのに「コンドームを使う描写」が、なかったこと。

 僕はそっちの趣味がないのでわかりませんが、お尻の穴は色々と危険なのできっとした方がいいはず。

 めちゃめちゃ奇麗にセックスが描かれていただけに、R15指定ということは「16才が観る」ということなので、そこら辺の描写だけはきちんとしてあげて欲しかったな、と、思いました。
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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23

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