サントリー食品が『ボトルは資源!サステナブルボトルへ』ロゴを3月より国内のペットボトル全商品に順次展開

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 サントリー食品インターナショナル(株)は、2030年のサントリーグループの目標 “リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用し、化石由来原料の新規使用をゼロにする”という「ペットボトルの100%サステナブル化」実現へ向け、国内では今年中に2本に1本を「100%サステナブルボトル(※1)」にすると発表した。さらに、ペットボトルは資源として何度も循環できることを伝える新ロゴマーク『ボトルは資源!サステナブルボトルへ』を、ラベルレス商品を除く国内ペットボトル全商品に、3月以降順次展開し、啓発活動など消費者とのコミュニケーションを強化する方針だ。

 サントリーグループは、2012年に国内清涼飲料業界で初めてリサイクル素材100%のペットボトルを導入したことを皮切りに、従来よりもCO²排出量を低減する世界初の「FtoPダイレクトリサイクル技術(※2)」を協栄産業(株)など4社と共同開発するなど、長年にわたって技術革新を進め、積極的に使用済みペットボトルから新たにペットボトルを作る、「ボトルtoボトル」水平リサイクルの実用化を推進してきた。

サステナブルボトルロゴ

 すでに、昨年までで国内の全ペットボトル重量のうち37%で100%サステナブルボトルを使用しており、「GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶」(650ml・600ml)では全数量、サントリー緑茶「伊右衛門」ブランドや「クラフトボス」シリーズの6割以上が100%サステナブルボトルになっているそうだ。また「ボトルtoボトル」水平リサイクルの推進に向けて、工場周辺を中心とした自治体との連携や早稲田大学など学校との連携を進め、ペットボトルの回収や分別啓発を実施するなど、ペットボトルの資源回収の品質や効率の向上に向けた取り組みもスタートしている。

 そして今年は、国内における全ペットボトル重量のうち50%以上でサステナブル素材を使用し、ペットボトルの2本に1本を100%サステナブルボトルとする計画で、ラベルレス商品において、全数量を100%サステナブルボトルにした商品を発売するなど、さまざまなペットボトル商品で100%サステナブルボトルを推進していく。さらに、今年3月以降、国内で販売するラベルレス商品を除くペットボトル全商品のラベルに『ボトルは資源!サステナブルボトルへ』という新たなロゴマークを順次展開し、ペットボトルはゴミではなく、適切な分別・回収により何度も循環できる「資源」であるということをより広く伝えていくことで、使用済みペットボトルの品質向上につなげる考えだ。

 ペットボトルは、その素材であるPET(ポリエチレン テレフタレート)自体の汎用性の高さや、軽くて丈夫で利便性も高いことから、日々の生活の中でも有用な容器だといわれている。将来にわたり安心してペットボトルを使用していくためには、サントリーなどが進める「水平リサイクル」をもっと広く実施していくことに加え、使用済みペットボトルを資源回収に出す消費者1人1人の協力が欠かせないことも忘れないでおきたいと思う。

※1 リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用したペットボトル
※2 回収したペットボトルを粉砕・洗浄したフレークから直接、ペットボトルの原型となるプリフォームを製造できるリサイクル技術。新たに石油由来原料を使用する場合と比較すると、約70%のCO²排出が削減できるといわれている。