新しい才能との出会い!大学生と文化庁の連携で開催された映画祭S.T.E.Pで見つけた『あすみ』を、世に広めたい!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
先週からSHOWROOMで『【黒田勇樹】オルタナティブTV』という動画の配信を始めています。なるべく毎日やろうと思っているのでよろしくお願いします。
このコラムの編集さんに「アーカイブはあるの?」と聞かれたんですが、SHOWROOMはアーカイブ機能はありませんので、ぜひ生でご覧いただければです。配信するときはなるべくはやめにツイッターなどで告知しますので、頭の中に留めておいていただけるとうれしいです。
では今週も始めましょう。
これは是非、皆さんにもして頂きたいのですが、僕は“フラッと映画館に入る”ことがあります。
フリーランスという業態なのもありますが、打ち合わせと打ち合わせの間が2時間空く、みたいな場面に結構出会うんですね。
メジャーな作品は120分前後なことが多くとっつきづらいんですが、おさえておくとインデペンデント系、つまり自主制作系の映画は30分から1時間ぐらいの作品でも上映している劇場が多くあって“フラッと”入れるんです!
喫茶店で珈琲1杯飲むより全然、有意義だと思いませんか!? いや、喫茶店も有意義だけれども!
今回も新宿で少し間が空いたので、例の『カメラを止めるな』をバズらせた中心地、新宿のK’s cinemaさんを覗いてみたら大学生と文化庁の連携で開催された映画祭S.T.E.Pというのが上映されていて、入場無料!!
なに!? 文化庁、そんな素敵なことしてんの!?
飛び込んでみると、正直もったいないぐらい人が入ってない。
無料だぜ!? きっと税金が使われているんだぜ!?!?
上映される映画はどれも力が入っていて、特に“ロケ地”が美しい。これは美大や芸大の参加や、流行り始めたのはここ10年ぐらいじゃないかと思うんですが、行政による映画やドラマの撮影などに協力する機関“フィルムコミッション”の存在が大きいのかと。
エンドロールのクレジットを見る限り、地域のフィルムコミッションによる協力が積極的で、ひと昔前の自主映画だと「学校の近所で頑張って撮ったんだろうな」という画だったのに、素敵な景色が沢山出てきています。
なかでも『あすみ』という早稲田大学基幹理工学部の講義「映像制作実習Ⅰ・Ⅱ」において、監督・脚本 佐々春佳さんで制作されたという映画。
すげぇ、よかった。
画はもちろん、台詞がとてもシンプルなのにわかりやすいし味わい深い。
「どんな人生を送ってたらこんな作品作れるのよ…」と思いながら見ていたら、エンドロールに出てくる、協力のクレジットが超強力。それもそのはず、調べてみたら担当教員:是枝裕和先生、土田環先生、篠崎誠先生とのこと。
“教育って意味のある事なんだな”と、深く確信しました。
沢山の映画祭で賞なども取られていて、納得の1作。どこかで出会う機会があれば、是非ご覧下さい。
フラっと映画館に入るの、とっても楽しいぜ!