組織委が東京2020「公式報告書」の概要発表。史上初の延期、エンブレム問題、森氏の辞任など“ならでは”の内容に
理事会の冒頭、橋本聖子会長(中)が挨拶(Photo by Tokyo 2020)
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が3月24日、都内で理事会を開催した。
この日の理事会では2022年度事業計画書案、2022年度予算案といった4つの決議事項、公式報告書や東京大会の資産承継に向けた取り組みといった4つの報告事項などが議題となった。
理事会終了後、武藤敏郎 専務理事・事務総長が会見を行った。武藤氏は大会経費が昨年12月に発表した総額1兆4530億円から若干下回るとの見解を示した。最終的な報告は6月になるという。この6月というのは、業務が順調に進んだ際の組織委の解散の時期となる。経費が1兆4530億円から下回る理由は経費ごとに一つずつ最終的な金額を確定する中で減っていったという。
公式報告書については国際オリンピック委員会(IOC)と合意に達した後に公表されることになる。組織委としては4月には出したいという意向を持っているのだが、これはIOCからの結果が戻り次第とのこと。今年は北京五輪があったこともあり、IOCからの返事が遅れているという。
この日配布された資料には公式報告書の内容が記されていたのだが、大会の概要はもちろん、史上初の大会延期に伴うさまざまな事象、その原因となった新型コロナウイルスに関する問題といった今回の東京オリンピック・パラリンピックならではの事柄が並ぶ。