乃木坂46岩本蓮加「棒読みセリフは難しかったです(笑)」70歳差W主演・宝田明も絶賛した映画初挑戦
乃木坂46のメンバーとして活躍する岩本蓮加の映画初出演・初主演作『世の中にたえて桜のなかりせば』が4月1日から公開。“桜の季節”と“終活”をテーマに、そっと背中を押してくれる暖かな物語。“女優・岩本蓮加”の背中を押してくれた、名優・宝田明との撮影の日々で得たものとは。
一番難しかったのは“棒読み”!?
「“映画出演が決まったよ”と事務所の人に教えてもらい、まずびっくりしているところに“主演で”と加えられたので、驚きすぎて言葉も出ませんでした(笑)」と、映画初出演にして初主演が決まったときの様子を振り返った岩本蓮加。
実はもともと女優へのあこがれを抱いていたという。それも、最初に女優に興味を持ったのは6歳ごろのこと。
「同世代に芦田愛菜さんがいらっしゃるんですが、ドラマ『Mother』でのお芝居を見たときに衝撃を受けたんです。当時、私はドラマのお話そのものはあまり理解できていなかったのですが、“私と同じ年なのにこんなお芝居ができるんだ”と、ものすごくびっくりしたことを今もよく覚えています。それをきっかけに、女優や演技というものに興味を持つようになり芸能界にあこがれるようになったので、今思うと最初になりたいと思ったのは女優さんだったんですよね」
そんな幼いころからの夢を叶えたのが映画『世の中にたえて桜のなかりせば』。岩本が演じるのは、とある出来事をきっかけに不登校になり、現在は終活アドバイザーのバイトをしている女子高生・咲。
冒頭、咲が「終活屋」の業務案内をする見事な“棒読み”セリフから、不登校のきっかけとなった事件のエモーショナルな演技まで、堂々たる熱演ぶりを見せている。
「あの棒読みのシーンは、トップ3に入るくらい難しかったです(笑)。わざと棒読みでセリフを言うというのがなかなか上手くいかなくて。三宅伸行監督ともお話し、少しオーバーなくらいの棒読みにしないと伝わりづらいねという話になり、いろいろ試行錯誤しながら、ちょうどよい棒読み具合を追求していきました。棒読みの練習をたくさんしました(笑)」
本作で、ともにダブル主演を務めるのは大御所・宝田明。“終活屋”で咲とともに働く老紳士・敬三役として、咲の心を解きほぐしていく重要な存在を演じている。
「初めての映画で、宝田さんのような大御所の方とダブル主演を務めさせていただくということで最初はものすごく緊張しましたが、こんなに貴重でありがたい経験も無いと思い、ドキドキしつつワクワクしながら撮影に臨みました。実際は、最初に宝田さんとお会いしたとき緊張でガチガチだったんですけど(笑)。でもそんな私の緊張を宝田さんは一瞬で解きほぐしてくださったんです。とてもお茶目なところがおありで、ひと言で周囲を笑いに包んだり、空気をパッと明るくしてくださるんです。私も、どんなときでも宝田さんのひと言で緊張がほぐれたり、明るい気持ちになったり。本当に楽しい現場でした」
昭和を代表する名優の温かい手で、背中を押してもらった。
「宝田さんは、最初から私を1人の女優として見ていてくださっていました。度々“君はこれからも芝居を続けていったほうがいいよ”と言ってくださったんです。あれほどの大先輩にそんな言葉を頂いて、すごく自信につながりましたし、今後もっといいお芝居ができるようにこれからも女優業に挑戦し続けていきたいと思いました。一生、宝田さんの言葉を大切にしていきたいです」