良くないハズがない!岸井ゆきの×浜辺美波『やがて海へと届く』の“特にここを褒めたい”!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
急に暑くなったと思ったら、雨が降って寒くなったり。気がついたらもう4月の下旬でもうちょいしたらGWなんですね。知ってました?
6月28日に開幕する、三栄町 LIVE×黒田勇樹プロデュース vol.12 『黒田薔薇少女地獄』(仮題) のオーディションにたくさんの俳優さんにきていただきました。ありがとうございます。この感じだと6月もすぐ来てしまいそう。興味のある方は早めにご予定入れといてください。
では今週も始めましょう。
たくあんとトロ、じゃがいもとタラコ、世界には“究極の組み合わせ”が、いくつかありますが…岸井ゆきの×浜辺美波!!!
ステーキにフォアグラのっけてトリュフのソースかけて、やっとどっこいどっこいぐらいの完璧なキャスティング!
ネタバレが繊細な作品なので、公開されているあらすじの範囲で書くと、主人公を演じる岸井ちゃんが、行方不明になった、浜辺さん演じるミステリアスな親友のことを回想していくストーリー。
始まった途端、実際は“行方不明”なのですが「死んだことにされている親友」。
君の膵臓をたべたいの印象が強いので「浜辺、すぐ死ぬじゃん!」。
回想は失恋の話から始まるから、愛がなんだの記憶が新しい「岸井、すぐフラれるじゃん!」と「あまりにも当たり役すぎる配役」に“胸焼けしそうな危機感”を覚えるんですが、全然そんなことなくて、むしろその素材の味の強さを最初に使い切って、物語が展開し始めると、久し振りに、“読書をしているときの様な没入感”を味わう事が出来ました。
ストーリーは“海”が、ナニを指しているのかが明かされてからが本筋でしょうか。
アニメーションやモキュメンタリー的なパートなど様々なギミックを入れて「ツラいことをきちんとツラく」「ツラすぎるところをツラくなりすぎない」様に、かなり配慮されているというか、その配慮をきちんとアートに昇華していて、丁寧で美しかったし、制作側の、扱うテーマに対しての本気度が見えて良かったです。
最も“巧い”と、思ったのは、前半と後半で「同じ出来事を別々の視点で描く」場面があるんですが、
あれ、絶対メイクまで変えて2回撮ってるよね!?
ああ!言いたい! みなまで言いたいけど我慢!
もしメイク変えないで同時に撮ってたなら土下座して丸坊主にするぐらい、メイクさんと撮影部さん、いい仕事していらっしゃいました。
潔癖症なので「レストランの店員が、そんなにおしゃべりするの嫌だな」が気になって前半、のめり込めなかった以外、非の打ちどころのない素敵な作品だったので、是非、皆様劇場へ足をお運び下さい。