8月にトークショー開催の岸惠子がロシアのウクライナ侵攻、コロナ問題などで日本に愛ある提言
日本はまだ鎖国しているのではないかと思うくらい外を見ない
作家やジャーナリストとしても活躍する女優の岸惠子が5月18日、都内で取材会を行った。これは8月に神奈川県と東京の2カ所で行う「岸惠子 スペシャルトークショー『いまを生きる』」の開催に伴って行われたもの。
岸はこの日、ロシアのウクライナ侵攻問題や新型コロナ問題について語る中で、国際社会の中での日本の取るべき態度や国内での行政の在り方などについていくつかの提言を行った。
岸は今回のトークショーについては「私が映画界で活躍していたころと時代ががらりと変わったと思う。変異株をたくさん生んでいるコロナという疫病とプーチンさんは夢であるらしいロシア帝国を作るために無謀な戦いをしている。そういうことを話したい。それから日本という特殊な国についても。日本人は知識もあるし報道もちゃんとしているし、世界事情も分かっていて、その分析力もある。でもそこで終わってしまう。やっぱり海に囲まれた安全地帯ということもあって、まだ鎖国しているのではないかと思うくらい外を見ない。見て感覚では分かっても行動に移さない。そんなことを話したい」などと語った。
ロシアに侵攻されているウクライナについては「ウクライナ人はすごく強いと思っている。国に対する愛と信仰であそこまで戦えるとは。お笑い芸人だったというゼレンスキー大統領は最初は小バカにされていたかもしれないけれど、あの人は素晴らしい」などと評価。そして今回のトークショーの自らのギャラをウクライナ難民に寄付することを明かした。ロシアについては「私はロシア人もよく知っている。夫が『ゾルゲ氏よ、あなたは誰?』という映画を撮った時に当時、書記長だったフルシチョフさんに招かれて夫とともに彼の専用機で旧ソビエトの各地を回った。その時に見たスラブ民族は優しくて明るくて、そして素朴な人の良さがあった。今、なにがなんだか分からなくて戦いに駆り出されて死んでいくのはものすごく無念だと思う。だから私はウクライナ人も好きだし、ロシア人のいいところもいっぱい知っている」などとも語った。