大塚愛、羽田空港のストリートピアノで夏を弾き語り〈ラジオ『JAPAN MOVE UP』公開収録リポート〉
シンガーソングライターの大塚愛が8月11日、羽田空港の「メルセデス ミー 羽田エアポート」で行われた、ラジオ番組『JAPAN MOVE UP』(TOKYO FM、毎週土曜21時30分~)の公開収録に参加。店頭に期間限定で登場しているストリートピアノで弾き語りを披露した。ファンや旅行客が注目する中、大塚はブラックベースにカラフルな花がプリントされたワンピースに真っ赤なチャンキーヒールのサンダルの大人の華やかさのあるコーディネートで登壇。拍手が響く中で、マスク越しながらも笑顔で観客に手を振って挨拶すると、観覧していた人たちも手を振ったり拍手でレスポンスした。
弾き語りが行われたのは収録後半。大塚はパーソナリティに促されて会場横のグランドピアノの前に座ると『金魚花火』、『濡れる花』、『プラネタリウム』の3曲を情感たっぷりに披露。会場に駆けつけたファンや、旅客ターミナルのエスカレーターを昇降する空港利用客などの耳を喜ばせたのはもちろん、観客の中には目を潤ませている人の姿もあった。
ピアノは、KAWAIの最高級グランドピアノ「SK-7」。プロもあこがれる特別なピアノだそう。弾き語りを終えた大塚は、「音の立ちが良かった。曲との相性も良くて、歌いやすいピアノでした。素晴らしい音響のスタッフも来ておりますので、すごく音楽にのめりこんで演奏できたと思います」と話した。
大塚はこの日の弾き語りのために自宅で練習をして臨んだそう。「テレビがついたままで練習をしていたんですけど、娘がおもむろにテレビのスイッチを切って、じっと聞きだして。練習が終わったら『感動して泣いちゃった』って。彼女は私がピアノを弾くと部屋を静かにするんです」
演奏曲は夏をテーマにした曲を選んだ。振り返ってみると、大塚が世に届けてきた曲には季節感を感じるものが多い。
「夏はどこを切り取ってもロマンチック、ときめきがあふれているんですよね。女性のサンダルひとつにしても、風に揺れるスカートの裾や風鈴の揺れだったり風を感じるところ、空の雲のかたち。夜になるとすごいロマンチックで……ときめきしかなかった。今は暑くて……夏は好きなんですけどね、今までは……」
イベントでは、9月11日に開催を控えたアニバーサリー&バースデーライブ『LOVE IS BORN ~19th Anniversary 2022~』(以下、『LOVE IS BORN 』)の話題に。大塚の誕生日とデビュー日が重なる毎年9月に行われている恒例のライブで、今年は3年ぶりに日比谷野外大音楽堂で行われる。
いろいろなライフイベントを経験しながらもさまざまな作品、たくさんのライブを積み重ねて、たくさんの人に寄り添う音楽を届けてきた大塚。11日の『LOVE IS BORN』では、19回目のデビュー日を迎えられたことに感謝する。
大塚自身はこのライブを「感謝祭」と位置づける。
収録終了後にさらに話を聞くと、「もともとバースデーライブとして立ち上がったライブで、“誕生日だから、みんな祝ってよ”みたいな感じが、自分の性格と合わないというか、しっくりこなくて、なぜやるんだろうというところもありました(笑)。ただ、なぜこうして毎年毎年音楽を続けてこられたのかと思うと、関わってくれたスタッフ、そして応援してくれるお客さんがいてこそ、なんですよね。そう強く感じるようになってから、このライブは感謝祭に変わってきました」
そのためにも、このライブでは、「応援し続けてくれているファンも、友達に連れてこられちゃった人もみんな楽しませたい」のだという。だから「聴きたいと思われている曲はみんなやる」というスタンスで取り組み続けている。
「演奏する曲は、なるべく全アルバムから。どこのアルバムで出会った方とも懐かしみを味わえるようにと考えています。全アルバムから数曲……といっても1つのアルバムからは1~2曲になっちゃうんですけどね」
今年のライブの見どころ・聞きどころについて聞くと、「そうですねえ……今のところは20周年を迎える予定なので(笑)、来年はよりお祭りっぽくなるだろうと思うんですね。だから今年は、来年の『LOVE IS BORN』で絶対やらないっぽいことをやろうかなと思います」と話した。