工藤公康氏がライフワークの野球教室「体が動く限り続けていきたい」
プロ野球の前・福岡ソフトバンクホークス監督の工藤公康氏が4日、東京・明治神宮外苑室内競技場で、小学生を対象にした野球教室「チャリティ・キッズ・ベースボール・スクール 2022」を開いた。工藤氏のライフワークともいえる野球教室で、少年野球チーム6チーム約60人が参加。工藤氏をはじめ現役プロ野球選手らから指導を受けた。
野球教室には、読売巨人軍の大江竜聖、喜多隆介、そして元読売巨人軍の十川孝富氏、隠善智也氏、元横浜ベイスターズの高橋雅裕氏が参加した。
基礎のキャッチボールでは、工藤氏が子どもたちの間を歩きながら指導。強いボールを投げることでなく、正対させて投げることで相手に投げることをしっかりと伝えるなどコミュニケーションが大切であることなどをアドバイスすると、子どもたちはキャッチボールの相手をしっかりと見て、ていねいにボールを投げあった。
投手、捕手、内野手、外野手とそれぞれのポジションに分かれてのグループ練習では、投手部門は工藤氏が自らレッスン。投球練習だがプラスチックのバットを使ったり、発泡スチロールのボールを使った指導で、子どもたちも生き生きとしていた。
この日、参加した子どもたちはレベルもさまざまだったが、講師陣は子どもたちの一挙手一投足に目を配り、それぞれにあった指導やアドバイス。指導側もされる側も真剣な眼差しだった。
工藤氏は「参加しているみんなが野球が好き、みんなと一緒にいるのが好きで、このチームにいるのが好きというのが伝わってきました。指導者の方たちもいい指導をされているんだなと感じます」
また、チームスポーツは子どもたちにとって大事と強調。「チームでやるスポーツをすることで、友達や仲間ができる。みんなで助け合いながら試合をしていくなかで子どもたちの社会性、コミュニケーションができる。チームのためにであるとか、自分以外のもののために成長していく姿が大好きなので、そういう意味でチームスポーツは子どもたちにとって大事だなと思います。少しでもやりたいなという子どもたちがいたらぜひはじめてほしい」と話した。
野球教室は1994年に工藤氏の呼びかけでスタート。毎年12月に行われており今年で29回目の開催となった。工藤氏は「この活動も29年。来年はちゃんちゃんこ(還暦)ですが、体が動く限りこの活動を続けていきたい」と話していた。
「チャリティ・キッズ・ベースボール・スクール」は、工藤氏とともに二十一世紀倶楽部が主催している。