宮﨑あおい「学校がすべてのように思えても、世界はもっと広い。それは大人になった私たちにも当てはまること」
アニメーション映画『かがみの孤城』の公開前イベントが22日、都内にて行われ、声優を務めた當真あみ、芦田愛菜、宮﨑あおいと原恵一監督、原作者・辻村深月が登壇。宮﨑が映画に込めた願いを語った。
累計発行部数170万部を突破した、辻村深月のベストセラー小説を劇場アニメ化。
近づくクリスマスをイメージした衣装で登壇した一同。主人公の内気な中学生こころを演じた當真は初挑戦のことばかりだったと振り返り初主演作の公開に「すごくドキドキしています」と緊張の面持ち。
そんな當真に、劇中でこころを温かく見守る先生を演じた宮﨑は「前回のイベントで、當真さんが舞台挨拶に立つのは初めてとおっしゃっていて。その初めてに自分たちが立ち会えたのがうれしくて。當真さんがこれからいろいろなことを経験して変化するのを見ていきたいし、この作品の喜多嶋先生と同じ気持ちで當真さんを見ているのかなと思います」と、劇中の役どころさながら當真に温かいまなざしを向けた。
そんな宮﨑は「この映画は“〇〇な映画”?」という質問に「世界を変えてくれる映画かな、と思います」と回答。「学生のころって学校という世界がすべてで、学校でうまくいかなかったりお友達と合わなかったりするとすべて終わってしまって、何もできなくなる時期が学生のころってある気がして。でも大人になってみるとそんなこと全然なくて、世界ってもっと広いし、違う世界がいっぱいある」と、学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていたこころに語り掛けるように話し「もし学校で、その世界で合わないのであれば違うところへ目を向けて、違う世界に足を踏み入れてみたら、学校で悩んでいたことってちっぽけなことだったと気持ちが軽くなるかもしれない。こころたちにとってはそれがかがみの世界だったんだと思うんですよね」。
さらに「それは大人になった私たちにも当てはまることで、会社や今いる場所で苦しいなと思ったとしてもそこがすべてではないから、視点を変えてみようと、心を軽くしてくれる映画なんじゃないかな…という願いも込めて、世界を変えてくれる映画、としました」。
そんな宮﨑が10代のころから出演作を見ていたという原作者・辻村深月も「喜多嶋先生の中の優しさと温かさと、自分もかつて中学生を演じていたときの強さを感じられて胸がいっぱいになりました」とたたえていた。
『かがみの孤城』は12月23日より公開。