竹内涼真 4月に30歳「俳優を始めてまだ10年。やっと地に足が着いたくらい」“仮面ライダー”から“きみセカ”まで「がむしゃら」
ゴーレムと呼ばれるゾンビがはびこる“終末世界”を舞台で繰り広げられる極限のゾンビサバイバル「君と世界が終わる日に」。2021年からテレビ放送およびHuluにて配信開始され、多くのファンを獲得。今年3月からついにファイナル・プロジェクトとなるSPドラマの放送とSeason4が配信され、さらには映画化も決定。4シーズンにわたって主人公・間宮響を演じてきた竹内涼真が、本作にかける思いそして俳優デビュー10年を迎える現在の思いを語った。
「今でも夢に出てくる」衝撃シーンを乗り越え…「きみセカ」ファイナル&劇場版へ!】※Season3までの一部ネタバレあり
突如“ゴーレム”と呼ばれるゾンビの出現によって日常が崩壊。その脅威から生き延びるべく闘い続ける間宮響(竹内涼真)は紆余曲折を経て恋人・来美(中条あやみ)と再会するも来美はゴーレムウイルスに感染。響との子どもミライを生むが…。衝撃的な展開でラストを迎えたSeason3。
竹内涼真(以下;竹内)「これまでにもつらいシーンはたくさんありましたが…やっぱり、Season3の来美との最後のシーンは苦しかったですね。難しいシーンで、今でもあの時のお芝居や表現で正解だったのかと考えます。今でも夢に見るくらいです。実際、中条さんと対峙した瞬間は、言葉にできない感情というか、Season1から積み上げてきたものがいろいろとあふれてしまって。来美がすてきなシーンでした」
最終シーズンとなるSeason4では、あまりにもつらい別れを重ね、絶望のどん底に落ちた響を演じるが…。
「中条さんや先立ってしまった役の仲間たちからも、頑張ってねという言葉を頂きまして(笑)。Season3の衝撃のラストから、さらに新たな作品を作り上げるべくキャストスタッフ一丸となって臨んでいます。シーズンごとにどんどんレベルアップしているので最終シーズンと劇場版は、素晴らしい集大成になると思います。
僕はシーズンごとに毎回、自分の中でテーマを決めて役に臨んでいます。台本を読んだときに主人公が何を一番欲しがっているのかを見つけ、それを役作りに反映しています。今回のSeason4では来美を失い、娘のミライも奪われ絶望のさなかにいる響が、いかに希望を取り戻していくかが描かれています。ミライを取り戻すためにあらゆる方法を模索する、これまでに見たことのない響の姿から始まるので、戦いの中で失った感情を取り戻していく姿を見ていただきたいです」
『仮面ライダードライブ』のときは…「今思うと当時の自分に不安を覚えます(笑)」
全4シーズンとスペシャルドラマ、そして公開を予定している劇場版という一大プロジェクトで座長を務めている竹内。「自分の力だけでは決してできなかった」と振り返り「僕はまだ役者を始めて10年。やっと地に足が付き始めたくらいです。まだまだだなと毎日思います」。
2013年に俳優デビュー。翌年には『仮面ライダードライブ』で主演。
「初日、何もできなかった記憶があります。台詞を読むのでいっぱいいっぱいで、勢いでしたね(笑)。失敗もたくさんありましたが、ライダーの現場って毎日朝4時、5時起きで、悩む間も無かったんです。でもそれが良かったのかもしれません。何もできないのに元気だけでその場に立っていた当時の自分を今、思うとすごく不安を覚えます(笑)」
自分は本当に運が良かった、と竹内。
「お芝居は、感覚でつかむ部分と、勉強しなければいけない部分とがあると思うのですが、仮面ライダーをはじめ、僕はこれまで本当に運よく、途切れることなく作品に出させていただいたことで、がむしゃらに取り組む時間や経験をいただきました。いつもどこかの現場で、素晴らしい俳優や監督、スタッフの皆さんと会い、自分の目で見て、肌で実感して、学んでいくことができました。だからこうして、10年経ってやっと地に足をつけることができたのかなと思います」
「きみセカ」のヒーロー、響のようにがむしゃらに、あきらめることなく現場に情熱を注ぎ続ける。今年の4月26日には30歳を迎え、世代を代表する俳優としてますます活躍が楽しみ。
「もちろん、20歳、30歳のときにしかできない表現があると思います。でもやっぱり年を重ねることで多くを吸収して出てくる表現もあると思うんです。だからこれからも、いろいろな作品に取り組んでいって、40代、50代でまた一回りも二回りも大きくなった自分を表現できるように頑張り続けたいです。そして60歳くらいまでに、自分にとって一番すごい演技だと言える作品を残せていたら…というくらいの気持ちでいます(笑)」
(TOKYO HEADLINE・秋吉布由子)