船越英一郎が“2時間サスペンスドラマの帝王”役「幸せなことと同時に暴挙とも言える大冒険」
俳優の船越英一郎と戸田菜穂が29日、都内で行われた、土ドラ『テイオーの長い休日』(東海テレビ・フジテレビ系、毎週土曜23時40分~)の制作発表会見に出席した。
かつて2時間サスペンスドラマ(2サス)の帝王と呼ばれた主人公と、復帰を決意した子育てに専念していた元芸能事務所のマネージャーが出会い繰り広げる物語。テレビ局が2サスの制作から撤退したことで1年以上仕事がなく“長い休日”中の2サスの帝王と変わりたい事情を抱えたシングルマザー、崖っぷちな状態にある2人のそれぞれの人生のリベンジマッチだ。
船越が演じる主人公の熱護大五郎は船越のキャリアとずいぶん重なるような役。
船越は「セルフパロディをやらせていただくというのは役者にとってこれ以上幸せなことはないのと同時に暴挙とも言える大冒険」と笑いつつ、「使い古された俳優に、もう一度面白がってこんなことをやらせてみたい、と。いってみればこれは制作の皆さんからのラブレターだと思った。意を決して、その大冒険、“荒海”に漕ぎだした。船で越えてみようと思う」と意気込む。
「熱護と僕は似ても似つかないですが、どこかで共通する部分はある」と、船越。
「言ってみれば、まったく違う環境で、違う育ち方をして、違う生き方を選んでいる双子。僕の俳優という仕事にかける思いみたいなものを、プロデューサーや脚本家の方たちが拾いあげて、熱護に移植してくれているようなところがあって、共感できるセリフがいっぱいあります。一番共感できるのは、全ては視聴者に面白く見てもらうことが大事だというセリフ。それに尽きると思います。あと逆もあるんです。1話で熱護が俳優としての矜持を語るんですが、それが僕が今まで歩んできた俳優人生を全否定するセリフで、言ってて辛かったです(笑)。役者たるもの素を見せるようなことやるなとか、街歩きとかはもってのほか、クイズ番組に出るやつの気が知れない……本当に言いたくなかった(笑)」
戸田が演じるのは吉田ゆかり。かつては大手芸能事務所でマネージャーをしていたが、現在は子育てに専念。しかし、あることからマネージャーに復帰する。
「電気もつかなくなったようなお家で子どもを3人抱えて1人で頑張ってるお母さん。すごく明るくて前向きで挫けなくて。若々しい役だなと思って、演じるにはすごいエネルギーが必要だと思いました。私はちょっと静かなので、明るさ 200% でやっています」と、笑った。