アイカサ、オフィスビルへのシェアリングスポット設置を加速 「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト」で新たな取り組み  

 

 傘のシェアリングサービス「アイカサ」は8日、都内で「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト」発表会を開き、新たな取り組みについて発表した。

 発表されたのは、オフィスビルを対象にした「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト for ビルディング」で、ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント株式会社、東京建物、東急不動産リート・マネージメント、三菱地所、森トラストの5社と協力し、各社が管理するオフィスビルでのシェアリングスポットの設置を加速していく。現在は約100棟ほどで導入済で、首都圏で3000棟を目指すという。

 アイカサを展開する株式会社Nature Innovation Groupの丸川照司代表取締役社長は「オフィスの傘置き場を想像してほしい。誰のかわからない放置された傘があるはず。半年に一度、年に一度の大掃除で呼びかけても持ち主が現れずに捨てるということが起きていると思います。まだまだ使い捨て傘へのアクションが不十分と考えて、使い捨て傘を買わなくていい環境を作っていこう、駅の次にビルを頑張っていきたいと。駅と同様に何年も時間をかけて、当たり前にある景色になることにチャレンジしていきたい」と意気込んだ。

 この日、司会を務めた、お笑い芸人でゴミ清掃員としても働くマシンガンズの滝沢秀一も「僕らもごみを回収したりすると、大掃除の時にどさっと傘が出たりする」と共感していた。

スタート時からタッグを組んできた、JR東日本スタートアップスの阿久津智紀氏(左)とアイカサを展開する株式会社Nature Innovation Groupの丸川照司代表取締役社長。阿久津氏によれば、JR東日本も使い捨て傘のごみに悩んでいたという


 この日はまた、小田急電鉄、京王電鉄、京急電鉄、相模鉄道、JR東日本、西武鉄道、東急電鉄、東京メトロ、東武鉄道、都営地下鉄の首都圏大手鉄道会社全10社と連携が完了したことも発表した。

「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト」は、2030年までに使い捨て傘をゼロにするプロジェクト。SDGsやEGS経営に積極的に取り組む国内の大手企業が参画している。参画企業は、アイカサとともにオリジナルデザインの傘を制作し、参画企業に書極する社員に無料で使用してもらうなどさまざまな取り組みを行っている。同2022年度に発足した。2023年から「2030年使い捨て傘ゼロプロジェクト for ビルディング」がスタートする。

1 2>>>