クララよりも、馬鹿!アルプスの少女でお馴染みのハイジの物語を、超B級R18映画に仕立て上げた『マッド・ハイジ』を全世界の映画好きに捧げたい!【黒田勇樹のハイパーメディア映画鑑賞記】

こんにちは、黒田勇樹です。

 先週から今週にかけて、炎天下の中で『J-BOTケロ太』の最終回の撮影をしてきました。ここまで事故なく撮影ができたことにまずは感謝です。あとは編集作業をして、みなさんのもとにお届けするだけ。最後までしっかり作り上げます。

 YouTubeで見逃し配信もやってますので、今からでもぜひ。

 では今週も始めましょう。

『マッド・ハイジ』7月14日より公開 ⓒ SWISSPLOITATION FILMS/MADHEIDI.COM

 ペーターとおんじが、始まってすぐ死にます。
 あらすじにすら書いてあります。
 この映画、それどころじゃないんです。

 名作アニメと名高い「アルプスの少女ハイジ」や、同名の原作小説を…オマー…リスペ…パロ…
 いや!魔改造して作られたであろう今作。
 ハイジはベッドシーンから始まり、バンバン、人殺すし、クララは立ってます。

 ストーリーは、チーズで世界征服を目論む独裁者と、愛する人たちを殺されたハイジが戦う話なんですが、
 エログロなんでもありな割に、メインテーマが、チーズ!
 製作陣!なんかチーズに恨みでもあんのか!?
 監督もプロデューサーも、スイス出身なのに、これでもかという程、チーズと戦う。
(よく見ると、きちんと美味しいチーズも描かれていて”粗悪なチーズ”と戦ってるんですが、話がブッ飛び過ぎてて誰にも伝わらなさそう)

 作品の最初に「大手の介入はなく、映画好きからクラウドファンディングで集めた資金で作られた映画」というテロップが出るのですが、ああ、そうでしょうね! 映画好きばっか集まったらこうなるよね!という、ぶっ飛んだストーリー展開と、どこかで見たことあるシーン。
 所々、アルプスの美しい景色が出てくるのが本当にムカつく(褒めてる)し
 ここぞという時に、明らかな原作パロディを入れて来るのが最高にアガる。

 午後のロードショーを1カ月分煮詰めて、魔女が2時間、鍋でかき混ぜたような作品です。
 映画好きたちの煩悩が呼び寄せてしまった、悪魔の様な作品なので、是非、皆様ご覧ください。

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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
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