世界中の未来に届け!観ればわかる!スタイリッシュ民謡ムービー『ブリング・ミンヨー・バック!BringMinyoBack! 』【黒田勇樹のハイパーメディア映画鑑賞記】

 こんにちは、黒田勇樹です。

 先日、交通事故に遭ってしまいまして、それに伴うやんごとない事情がありまして、2週間も休んでしまいました。失礼いたしました。今週から復活します。

 大丈夫です。ホントに大丈夫です。

 じゃあ久しぶりに始めましょう。

『ブリング・ミンヨー・バック!』配給:ALFAZBET 9月15日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開 ©Yuji Moriwaki All rights reserved

「民謡」をテーマに、日本の伝統的な音楽とラテン音楽を、フュージョンさせたバンド「民謡クルセイダーズ 」を中心に、現代の民謡について多角的に、そして、めちゃめちゃ現代的な表現で描かれたドキュメンタリー映画『ブリング・ミンヨー・バック!』。

 民謡についての“歴史”や”成り立ち”、“現状”、“業界”、“これから”等々を、さまざまな音楽家の方へのインタビューもまじえ、とてもオシャレに映像化されています。

  まず、フォント(字体)が、イイ!!
 シンプルすぎず、主張しすぎず、超ちょうどいい。

 海外にも向けて作られている作品なのですが、色の変化などもつけられていて、英語と日本語のダブルテロップがとても読みやすく、作品を邪魔しないどころか、引き立てていたというイメージ。

 それ以外に出てくるテロップや、各曲の発祥の地の説明や、世界ツアーのシーンなどもあるので、地域を表すときのマップ画像、時間経過を表すエフェクト、全てがポップで感動しました。

 “伝統芸能をポップに表現する”って旧時代的にいうと否定されがちなんですが、この作品は、過去へのリスペクトを存分に含んでいて、それを「未来に飛んでいけ!」という、大きなメッセージを感じました。

 歌舞伎とか狂言とかもそうなんですが「今は“伝統芸能”」なだけであって、発祥当時は「一般大衆へ向けたエンターテイメント」だったはずなんですよね。

  戦国時代に生まれた狂言は「明日死ぬかもしれない侍」が観るから人の死ぬ作品がないし、歌舞伎は泰平の世が続いた時代に流行ったからチャンチャンバラバラだし。

 そういう時代背景を考えると民謡もラテンも、その時代の労働者たちの間で生まれた「仕事中の効率アップとストレス発散」みたいな側面があって、その「精神」を受け継いでいる人と「技術」を受け継いでいる人がいるということが、こういう現代的な映像として残ったのは、人類にとって結構、貴重な資料になるのではないかと思います。

 世界中の誰もが”民謡”を楽しめる作品だと思うので、是非皆様ご覧下さい。

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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。

公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23
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