ライダー俳優福士蒼汰が監督した短編映画『イツキトミワ』を、ライダー俳優で映画監督の黒田勇樹が観てみた!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】
こんにちは、黒田勇樹です。
髪型とかで話題になってしまっておりましたが、そろそろ落ち着いてきたかな〜とも思う今日この頃です。
まあ、もともと髪型なんてねえ、という感じなんですが、そんなことでニュースになるならそれはそれでいいのかな、とも思ったり。
とりあえず、今週も始めましょう。
仮面ライダーフォーゼで主演を努めた福士蒼汰さんが、短編映画を監督として撮られました。
WOWOWが主催する「アクターズ・ショート・フィルム」という“俳優が映画を制作する”といった企画で作られたものなのですが“企画モノ”とは呼べないほど、とっても良かった。
なんか、こういうのって、タレントの名前だけ使って大人の人がほとんど作ったみたいなものも多いじゃないですか。あとで、説明しますが、これは、絶対にそうじゃない。
画家の男性と謎めいた女性との出会いから、その後といったミステリアスなショートストーリーなのですが、切り取り方がとても美しかった。
アップがめちゃくちゃ多いいんですよね。映像ってセリフを減らすときには、全体を映して状況の説明をするのがセオリー、ここぞという時にアップを持ってきて、観客の視点を“状況”から”心情”に移していくのですが、この作品は冒頭に主演2人の、どアップから始まる。
その後もかなりクローズアップが多用されるのですが、それが、なんというか…勝手な解釈ですが、福士くんが「俺、演技してるとき、こういうとこ大事にしているよ」という、叫びか宣言に聞こえる素晴らしい表現。
フォーゼ以降沢山の作品で観てきましたが、彼の演技のポリシーがしっかりと塗りつけられていたと思います。
キャストたちの演技もかなり福士テイストが感じられて、演出やカット割り等以外に、演技指導にもかなり力を入れられていたのではないでしょうか?
老婆心ながら、フォーゼから10年以上経った今、まだまだエンタメへの追求をやめていない姿を観れて、とても感動しました。
今度は、長編も撮ってみて欲しいな。
今作は「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2024」でも、ご覧頂けるので是非調べてみて下さい!