映画祭立ち上げ26年目の別所哲也に⼩池都知事「継続は力なり」別所は「21年前、石原都知事が突然会見で…」
国際短編映画祭『ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称︓SSFF & ASIA)』代表を務める俳優・別所哲也が22日、小池百合子東京都知事を表敬訪問。同映画祭と東京都との共催が始まった21年前を振り返った。
1999年に「アメリカン・ショート・ショートフィルムフェスティバル」として創立。2004年に東京都との共催で「ショートショート フィルムフェスティバル アジア( SSFF ASIA )が始まり、現在は米国アカデミー公認映画祭「SSFF & ASIA」として世界中から優れたショートフィルムを上映、表彰する
同映画祭では、東京の魅力を伝える作品を公募、制作する「Cinematic Tokyo(シネマティック トーキョー)部⾨」を2016年に設立。今年は39の国と地域から188作品の応募があった。
小池都知事は「東京というとクールな場所、そこに江戸からの伝統が受け継がれていて、まさに“シネマティック”。そんな東京を舞台に国内外のクリエイターが東京の魅力を世界に発信してくれていることにも敬意を払いたいと思います」と語り、優秀賞『東京流星群』(監督:俵 海太)を発表。別所も「夜の東京がとても美しくとらえられているラブストーリー。映画的、演劇的、会話劇の魅力があふれた作品」と受賞のポイントを語った。
「最近、カンヌやアカデミー賞でも日本の映画が活躍している」と話していた小池都知事は、日本人監督による受賞に「今年は応募作品の頂点が日本の作品ということで、とても喜ばしいですね」と祝福。またこの日は、江戸切子を題材とした特別上映作品『紋の光』も紹介された。
その後、囲み取材で別所は、21年目となる東京都との共催に「当時の石原慎太郎都知事が“テーマは幽霊だ”と記者会見で突然おっしゃって(笑)。その“幽霊”をどうとらえるか、その向こう側にある日本の文化の中にある魂や死生観まで取り下げて、アジアの作品を広く募集したのを思い出します」と振り返りつつ「俳優としてカンヌや海外の映画祭に呼ばれることもありますが、東京の映画祭として交流できることは非常に大きな意味があると感じていますし、東京都の共催で、アジアの映画人と交流できていることは未来に向けても意義のあること」と語った。
Cinematic Tokyo部門には海外からの応募も多いが「以前は、イメージの中の東京とか、漫画を通じた東京が表現されることが多かったんですが、ここ近年はインバウンドで日本に訪れるクリエイターも増えていて、ネットのたくさんの情報を得てリアルで体験して、東京を描く方も増えています」と海外クリエイターの関心の高さも語っていた。
『SSFF & ASIA 20224』は6月4日から17日まで都内各会場にて開催。オンライン会場は6月30日まで開催中。