水中写真家・中村征夫氏の傑作 “海の百面相” がパワーアップ!写真展「海中顔面大博覧会」

 港区赤坂のフジフイルム スクエアにて、6月14日より中村征夫(いくお)写真展「海中顔面大博覧会」が開催される。

中村征夫写真展「海中顔面大博覧会」より「恐るるに足らず」©Ikuo Nakamura

 日本を代表する水中写真家の中村征夫氏は、19歳の時に独学で水中写真の撮影を始め、1977年に初めて東京湾に潜って以降はライフワークとして東京湾の定点観測に取り組んでいる。中村氏が1987年に発表し、大人気を博した写真展・写真集「海中顔面博覧会」から撮影を継続すること30余年、パワーアップして新たに発表する続編にして新作が「海中顔面大博覧会」だ。

 水深わずか数十センチの海辺から大洋に広がる海には、色彩が豊かでデザインとしても優れた生きものたちが暮らすユニークな楽園(社会)が存在している。同展では、その楽園と生きものが見せる豊かな表情や微笑ましいしぐさを捉えた写真に、中村氏のユーモアのあるひと言を添えて構成。1987年に発表して大ヒットした写真展・写真集「海中顔面博覧会」の後、30余年もの間脈々と撮り続けた続編にして新作となる。

 中村氏は「魚の顔はもちろん、海中の風景や流氷の造形だけでなく、サンゴ、ヒトデや海藻など、普段目につかないあるいはみんながうっかり見逃しがちな、海の役者たちの生きざまも撮影し続けてきました。長らく海に潜っていると、魚や生きものたちの顔、姿形から、思いがけないイメージをインスパイアされることがよくあります。そのとき被写体から受けた印象を崩さないよう心がけて、撮影に臨んでいます」と語る。

 写真展の開催に併せて同名写真集『海中顔面大博覧会』(クレヴィス)も発売予定。6月15日(土)、16日(日)、22日(土)、23日(日)、29日(土)、 30日(日)には14時から展示会場内にてギャラリートーク、7月1日(月)には18時30分から2階特設会場にて「海中顔面大博覧会がうまれるまで」をテーマにしたトークイベント(WEBサイト、電話にて要申込)を開催予定。

 圧倒的な海の楽園と美しさを味わいつつ、思わず笑顔を呼ぶ海の住人が織りなす「大博覧会」をご覧あれ。フジフイルム スクエア企画写真展 中村征夫写真展「海中顔面大博覧会」は、フジフイルム スクエア内富士フイルムフォトサロン 東京 スペース1-2-ミニギャラリーにて7月4日まで。営業時間は10時~19時(最終日は14時まで、入館は終了10分前まで)、入館料無料。期間中無休。

「神の領域」©Ikuo Nakamura
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