山田孝之「悪いリーダー」野村周平に「何か言っているようで何も言ってない」

 

 第37回東京国際映画祭オープニング作品『十一人の賊軍』(11月1日公開)の舞台挨拶が28日、都内にて行われ、主演・山田孝之をはじめ共演の鞘師里保ら豪華キャストと白石和彌監督が登壇。個性豊かな“賊軍”キャストたちが会場を笑いで盛り上げた。

『十一人の賊軍』は「日本侠客伝」や「仁義なき戦い」シリーズを手がけた脚本家・笠原和夫による幻のプロットを『孤狼の血』チームが映画化。戊辰戦争時、新発田藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件をもとに「決死隊」として砦を守る任に就いた罪人たちの死闘を描く。

 冒頭、山田は「山田孝之です。山田です」となぜか名前を繰り返して笑いを誘いつつ「時代劇ですが現代に置き換えて一人ひとりの視点で見ても面白いと思います」。

“賊軍”たちを演じたキャスト陣もキャラクターに負けないユニークな挨拶。千原せいじは「今日は1年で3日しかない“足の長い日”です」、一ノ瀬颯は「“二枚目”という役名を名乗るのがつらかったです」、小柳亮太は「元・お相撲さんです。もとは豊山と名乗っていました」。野村周平はなぜか「本日はお日柄も良く…」とかしこまった挨拶。

 それぞれ役どころも笑いを交えつつ紹介した一同。山田は自身の役について「妻のもとに帰る、それだけですね。他の人から見ると自分勝手な裏切者。いつ逃げるか、いつもこそこそしている。見事な姿の消し方をしています」と“存在感の無さ”に胸を張り笑いを誘った。

 一方、野村が「僕はこいつらを引き連れているリーダーです。悪くないけど悪いやつです」と説明すると、山田が「今日、何も言ってないよ。何か言っているようで何も言ってない」とツッコみ、野村も「(コメントの順番が)ここまで来ると疲れちゃうんですよ」と個性的すぎる“賊軍”たちに苦笑い。

 そんなキャストたちを誇らしげに見渡した白石監督は「侍最後の時代に生きた彼らの魂の叫びと生き様を見届けていただけたら」とアピールした。

 この日の登壇者は山田孝之、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力、野村周平、白石和彌監督。

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