橋本愛「日本で俳優をやっていて危機感を持っている」トニー・レオン、キアラ・マストロヤンニらと並んで堂々会見
第37回東京国際映画祭のコンペティション審査員会見が29日、都内にて行われ、審査委員長を務めたトニー・レオンをはじめコンペティション審査員が登壇。今年、同映画祭に審査員として初参加する橋本愛が意気込みとともに映画への思いを語った。
審査員長のトニー・レオンは「オハヨーゴザイマス。また東京にやってこれてとてもうれしいです」と笑顔を見せ、同じ香港映画を代表する映画監督ジョニー・トーが「実は日本にはおいしいものを食べに日本に何度も来てるんです。今回もトニーからおいしいものをいろいろ教えてもらいました」と明かすなど、審査前の会見はリラックスムード。
「東京国際映画祭は非常に全面的な視野を持っている映画祭。新進監督を紹介したり、今年は女性をエンパワーする部門もありますし、フェリーニや黒澤明を振り返る企画もあり、今の若い人に過去について知る機会を提供することにもなる」と企画の多彩さをたたえたレオン審査員長。
今年は、コンペティション作品15本のうち中国映画が日本映画と同じ3本。中国語映画は5本と“アジアの映画祭”としての特色が目を引く選出に「中国に限らず、香港、台湾、韓国、日本と、アジア映画は非常にハイクオリティー」と太鼓判。
最年少の橋本愛は「今年、初めて審査員という重要な役割を担うことになり、このようなそうそうたる皆様と時間を共にするということは震えるほど緊張もしますし、自分の人生の中でこのような機会は二度とないと思うので楽しみたい」と笑顔。
過去に同映画祭で2021~2022年に2年連続でアンバサダーも務め、出品作の俳優としても参加してきた橋本。今年の映画祭に「アジアに限らず世界のさまざまなクリエイターの作品を選出しておて、映画によって世界地図が浮かび上がるような印象を持ちました」と語りつつ「その上でアジア映画に話を限定すれば、私も日本で俳優をやっていて、常に危機感を持っている。それは成長の余地を常に感じているとも表現できます」。
模索する中で他のアジア映画に学ぶことも多いと言い「日本のクリエイターのためにもアジア映画を知ることはとても重要だと思っています」と熱く語り、審査へも意気込み。世界的な映画人と並び、しっかりと映画や映画祭への自らの思いを語っていた。
この日の登壇者はコンペティション審査員のトニー・レオン(俳優)、エニェディ・イルディコー(映画監督・脚本家)、キアラ・マストロヤンニ(俳優)、ジョニー・トー(映画監督・プロデューサー)、橋本愛(俳優)。
第37回東京国際映画祭は11月6日まで日比谷エリア他にて開催。